注目を浴びないようにしたいのか。
キョロキョロと周りを見渡してから、
少し移動したちーくん。
人間で、生きてるちーくんと。
幽霊で、亡くなってしまった私。
「(今日は、付き合ってくれてありがとう)」
2人になったところで、
ちーくんに、改めてお礼を言った。
私が、中学3年生のとき。
不慮の事故で、
私と両親は──────還らぬ人となった。
両親は、もう天国に行ったと思われるのに。
私は、天国には行ってなくて、
〝幽霊〟として止まっている。
それは、なんでか?って。
〝天国の間〟という場所の、
偉い人......つまり、番人さんが教えてくれた。