p1
騎士団の訓練風景。
→ジハルがモブ騎士を薙ぎ倒している。

アリア「ジハルさん! 国王からの依頼です!」
→アリアが駆け足で登場。
→羊皮紙(依頼書)を掲げている。

ジハル「依頼じゃと? 従う義理はないぞ」
アリア「強者と戦える仕事だそうですが……」
→面倒臭そうな顔のジハル。
→アリアが遠慮がちに言う。

ジハル「早く説明せいっ!!」
アリア「わ、わかりましたーー!」
→ジハルが急かす。
→アリアが慌てて羊皮紙を開く。

p2
アリア「魔剣を盗み出した騎士団長ミレイを捕まえてほしいそうです」
→魔剣のイメージ図。
→黒を基調とした禍々しいデザイン。

ジハル「騎士団長なんて知らんぞ」
アリア「私達が来る前に失踪したらしいですよ」
→魔剣を持って立ち去る騎士団長の後ろ姿。
→ジハルとアリアはセリフのみ。

ジハル「そいつはどれくらい強いんじゃ?」
アリア「国王に比肩すると言われています」
ジハル「ほう! なかなかじゃな!」
→聖剣で肩を叩きながら尋ねるジハル(興味津々な様子)
→回答するアリア。

アリア「団長の位置は把握済みです」
ジハル「よし! じゃあすぐに出発するぞっ!」
→水晶を持つアリア(団長の位置を示すアイテム)
→ジハルは意気揚々と出発。

p3
【五日後……】
→場面転換。
→洞窟の外観。

アリア「おそらくこの先ですね……」
→洞窟に入ったジハルとアリア。
→水晶を見るアリアが洞窟の先に注目。
→持参する杖の先端が発光して光源に。

ジハル「陰気な場所じゃのう」
→ジハルがきょろきょろしながら洞窟内を進む。

二人の足元に「ぴちょん」と落ちる水滴。
→足元の地面をアップ。

p4
二人の死角から騎士団長ミレイが這い出てくる。
→前触れもなくぬるりとした感じで。
→影が差して不気味に。
→大ゴマで。

ミレイが魔剣で斬りかかる。
→ジハルが察知して聖剣で弾く。
→ジハルは空いた片手でアリアを抱き寄せる。

ジハルがミレイを蹴り飛ばす。

p5
ジハル「不意打ちとはええ度胸じゃの」
→ジハルがミレイを睨み付ける。

ミレイ「驚いた……まさか防がれるなんて」
→ミレイが蹴られた腹を撫でる。
→猫背気味でだらんとした姿勢。

ミレイ「君、やるね」
→ミレイが顔を上げる。
→魔剣に憑かれて正気を失った表情。
→大ゴマで。

p6
アリア「騎士団長ミレイ! あなたほどの人格者がなぜ魔剣を盗んだのですか!?」
→アリアが前に進み出て糾弾。

ミレイ「簡単な話だよ。僕はさらなる高みを求めたのさ」
→微笑するミレイ。

ミレイ「魔剣のおかげで限界を超越したんだ」
→ミレイが惚れ惚れした顔で魔剣を眺める。
→顔の前にかざして凝視している。

ミレイ「もう誰にも負けない」
→ミレイがもう一本の剣(普通の剣)を抜いて二刀流になる。
→かっこいい感じで。

p7
ジハル「自慢話は退屈じゃ」
→ジハルが聖剣の柄に手をかける。
→逆手持ちの抜刀術の構え。

ジハルが抜刀術で斬りかかる。
→ミレイが二本の剣を交差させてガードする。
→迫力のある大ゴマで。

ジハル「口より剣を動かせや」
→苛立った様子のジハルの顔をアップ。

ミレイ「ふふ、野蛮だね」
→涼しく笑うミレイの顔アップ。

p8
ミレイ「今度は僕の番だ」
→ミレイの全身から闇っぽいオーラが噴き出す。

ミレイが二刀流の連撃を繰り出す(闇を纏う斬撃)
→迫力のある大ゴマに。

防御したジハルが地面を滑っていく。
→辛うじて堪えた感じで。

前を見るジハルがハッとした表情に。
→ミレイの追撃を察知する。

p9
ミレイ「二刀流は初めてかい?」
→ミレイが追撃の刺突を放つ。
→ジハルが紙一重で防御。

ミレイ「戦いづらそうだね」
→連続攻撃を懸命にガードするジハル。
→ミレイはセリフのみ。

ジハルが縮地を発動。
→高速移動でミレイの背後に回り込む。
→スピード感を演出。

ミレイ「動きが単調になってるよ」
→ミレイが背後のジハルに突きを放つ。
→黒いオーラの刺突がジハルを派手に吹っ飛ばす。

p9
アリア「ジハルさんっ!!」
→岩壁にめり込んでフラフラになったジハル。
→全身から血を流して歯を食いしばっている。
→アリアはセリフのみ。

ジハル「手数が足りん! 剣を寄こせェッ!」
→ジハルが血を吐きながら怒鳴る。

アリアが魔力剣を作って投げ渡す。

ジハルが魔力剣をキャッチする。
→手元のアップ。

ジハルが聖剣と魔力剣の二刀流になる。
→ミレイと同じ構え。

p10
ミレイ「僕の真似か。愚策だね」
→余裕な態度のミレイ。

ジハル「怖いんか?」
→挑発されたミレイがぴくっと反応。
→ジハルはセリフのみ。

ジハル「さっさと来いや」
→ジハルが二刀流で待ち構える。
→血だらけでカッコいい雰囲気。
→大ゴマで。

p11
ミレイがジハルに向かって突進する。
→闇のオーラを撒き散らしながら疾走。
→挑発で苛立っている。

ジハルが白目を剥いて叫ぶ。
→猛獣のような迫力で。

両者の二刀流が衝突する。
→大ゴマで。

p12
高速で打ち合う二人。
→動きがまったく同じ。

攻撃と防御を同時に行う二人。
→鏡合わせで同じ動きを取っている(ジハルの模倣を強調)

ミレイ(僕の技が盗まれていく!?)
→驚愕するミレイの顔アップ。

ミレイ(なんて才能だ……ッ!)
→猛然と攻めまくるジハル。
→ミレイはセリフのみ。

p13
ぴきっ、と魔剣に亀裂が走る。
→壊れかけている。

ミレイ(まずい! 魔剣の負荷が……ッ!)
→焦るミレイの顔アップ。

ジハル「おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」
→ジハルが二種の剣を掲げる。

暗転コマ。
→黒一色の背景に、クロスした斬撃の軌跡だけ描く。

p14
ジハルが剣を振り下ろした姿勢になっている。
→攻撃が終了している。

ぽかんとした表情のミレイ。
→ガードに使った魔剣と普通の剣が粉々に粉砕されている。

闇のオーラが蒸発してミレイから消える。
→ミレイが気を失う。

ミレイがその場にどさりと倒れる。

p15
場面転換。
→王都の騎士団の本部。

ドラン「ご苦労。よく捕まえてくれた」
→縄で縛られて正座するミレイ(観念して静かにしている)
→ドランはセリフのみ。

ジハル「こいつはどうなるんじゃ?」
→ジハルがミレイを指差す。

ドラン「話を聞いてから処刑する」
→ドランが冷酷な顔で断言。

ドラン「それだけの重罪を犯してしまった」
→周囲のモブ騎士が気まずそうな表情でうつむいている。
→ドランはセリフのみ。

p16
ドラン「君の任務はここで終了だ。報酬は後ほど……」
ジハル「こいつはワシの弟子じゃ!」
→ドランが話を続けようとする。
→ジハルが叫んで遮る。

ジハル「ワシが倒したから処遇もワシが決める! 文句は言わせんぞ!!」
→ジハルがいきなりミレイを肩に担ぐ。
→ミレイもびっくりしている。

アリア「えっ、えっ、ちょっと~~~~~!?!?」
→その場から走り出すジハル。
→慌てて追いかけるアリア。
→コミカルに。

騎士A「よろしいのですか……?」
→慎重に窺うモブ騎士。
→穏やかに微笑するドラン。

ドラン「面白いじゃないか。彼らに託してみよう」
→楽しそうに走るジハル。
→半泣きで何事かを訴えているアリア。
→ドランはセリフのみ。

p17
アリア「どういうつもりですかーー!!」
→草原の背景。
→アリアはセリフのみ。

アリア「死罪人の誘拐なんて大問題ですよ!!」
ジハル「うるさいのう……」
→草原で言い合うアリアとジハル。
→ミレイは縄で縛られたまま自分で歩いている(縄の端をジハルが持っている)
→コミカルに。

ミレイ「僕も気になるね。そこまでする義理はないだろ?」
→ミレイがジハルに尋ねる。

ジハル「強い奴があっけなく死ぬのが気に食わなかっただけじゃ」
→むすっとした顔のジハル。

p18
ビシッとミレイを指差すジハル。
→手元をアップ。

ジハル「お前の命はワシのもんじゃ。勝手に死のうとするな」
→指差したまま宣言するジハル。
→大ゴマで。

きょとんとした表情のミレイが顔を赤くする。
→男前なジハルに惚れる。

p19
ミレイ「ふふ、愛の告白かい?」
ジハル「何を誤解しとるんじゃっ!!」
→小さく笑うミレイ。
→憤慨するジハル。
→コミカルに。

ミレイ「照れなくていいよ。僕は受け入れるから」
ジハル「もういい。こいつは叩き斬っちゃる」
アリア「喧嘩はやめてくださいーーっ!!」
→ワイワイとやり取りする三人の後ろ姿。
→コミカルに。