p1
山奥の背景。
→老人ウォーレンと若者ジハルが木剣を持って対峙。
→静寂の中、風が吹く。
木剣を握り込むジハルの手元アップ。
→かなり力んでいる。
ジハル「でやあああああああぁぁぁっ!!」
→ジハルが気合を入れて上段切り。
→ウォーレンに仕掛ける。
p2
ウォーレン「ほれっ、隙だらけじゃ」
ジハル「あだっ」
→ウォーレンが軽々と木剣を振り、ジハルの額を叩く。
→ジハルは体勢を崩して痛がる。
ジハル「くそ、なんで勝てないんじゃぁ!」
→悔しがるジハル。
→額が赤くなっている。
→コミカルに。
ウォーレン「修行不足じゃよ、ジハル。お主はまだまだ未熟じゃのう」
→ウォーレンは余裕な様子で笑う。
p3
ウォーレン「反省しながら素振りしとれ」
ジハル「ぐうう……」
→ウォーレンが嬉しそうに指示。
→ジハルは悔しがりながら素振り。
アリア「あのー……」
→二人のもとに現れる女魔術師アリア。
→アリアの足元をアップ。
アリア「再封印の件で来たのですが……」
→遠慮がちに話しかけるアリア。
→大ゴマで。
p4
ジハル「ん? 誰じゃお前」
→怪訝そうなジハル。
ウォーレン「ここで待っとれ。すぐに戻る」
→真剣な様子のウォーレンは、アリアのもとへ歩いていく。
ジハル「いきなり何なんじゃ?」
→歩き去るウォーレンとアリア。
→二人を眺めて不思議がるジハル。
ジハル「よくわからんが鍛錬が優先じゃ! 次こそジジイをぶっ倒す!」
→木剣を掲げて張り切るジハル。
→少し遠めのアングルで。
p5
場面転換。
→森の背景。
ウォーレン「二十年に一度の再封印……もうその時期か」
→切り株に座るウォーレン。
→シリアスな表情。
ウォーレン「お主の名は?」
アリア「アリアです! 王国の宮廷魔術師をやっております」
→尋ねるウォーレン。
→胸に手を当てて名乗るアリア(やや緊張気味)
アリア「その紋章」
→ウォーレンの外套につけられた紋章をアップ。
→アリアはセリフのみ。
アリア「かつて剣聖と謳われた伝説の剣士ウォーレン様ですね」
→切り株に座るウォーレン。
→歴戦の猛者っぽい雰囲気で。
→アリアはセリフのみ。
p6
ウォーレン「今はただの爺じゃよ」
→自虐を込めて苦笑するウォーレン。
アリア「魔獣ガルドゥラ……この森に封じられているのですよね」
ウォーレン「いかにも。生涯で儂が唯一倒せなかった敵じゃ」
→深刻そうなアリア。
→悔しさと寂しさを見せるウォーレン。
ウォーレン「再封印に行くぞ。この時期が最も術が緩みやすい」
→立ち上がって歩き出すウォーレンの後ろ姿。
ウォーレン「些細な刺激で封印が解けかねん」
→場面転換。
→ジハルが森の中の祠の前に立っている。
p7
ジハル「ジジイが近付くなと言ってた祠……」
→祠のアップ。
→苔で覆われて古びた感じで。
→ジハルはセリフのみ。
ジハル「前から気になっとったが、何を隠しとるんじゃ?」
→首を傾げるジハル。
ジハルがきょりきょろと周囲を確認。
→好奇心を隠し切れない様子で。
ジハル「ちょうどええ。確認しちゃろう」
→いたずらっぽい笑顔のジハルが祠に手を伸ばす。
ジハルが祠の前開きの蓋を開く。
→封印を解除。
p8
祠を粉砕して、魔獣(巨大な黒い猪)が出現。
→既に暴走状態。
→雷っぽいエフェクトを纏っている。
ジハル「なにいいいいぃぃぃッ!?」
→驚愕するジハル。
魔獣がジハルに突進攻撃。
→木々を薙ぎ倒しながらぶつかりに行く。
→ジハルは間一髪で避ける。
p9
ジハル「なんじゃお前はァッ!」
→ジハルが上段切りで魔獣に斬りかかる。
ジハルの木剣が硬すぎる体表に弾かれてしまう。
→ジハルが大きく体勢を崩す。
反撃で突進していく魔獣。
→ジハルがハッとした顔に。
魔獣の突進がジハルに直撃。
p10
森の一角が爆発する。
→俯瞰したアングルで映す。
アリア「な、なんの音ですかっ!?」
→慌てるアリア。
ウォーレン「封印が解けた……」
→呆然とするウォーレン。
アリア「ええっ!?」
ウォーレン「すぐに向かうぞ。ジハルの奴が封印を解いたんじゃろう」
→驚くアリア。
→走り出すウォーレン。
p11
アリア「あの子は何者なんですか?」
ウォーレン「捨て子じゃ。赤子の頃から育てておる」
→走りながら訊くアリア(少し息切れ)
→前を見ながら走るウォーレン(少し焦っている)
アリア「大事な方なんですね。早く助けないと……!」
ウォーレン「違う。そんな心配はしとらん」
→真剣なアリア。
→険しい顔で否定するウォーレン。
ウォーレン「儂はあの子に上段切りしか教えてこなかった。なぜだかわかるか?」
→ウォーレンの横顔。
→緊張と焦りで汗が垂れている。
ウォーレン「強くなりすぎるからじゃ」
→魔獣と上段切りを浴びせるジハル。
→ウォーレンはセリフのみ。
p12
ウォーレン「昔、上段切りの手本を見せたことがある」
→過去の回想。
→幼いジハルに上段切りを見せるウォーレン。
ウォーレン「ジハルは一度見ただけで完璧に模倣しおった」
→幼いジハルが完璧な上段切りを披露。
ウォーレン「きっと魔獣の技能も己の刃にするじゃろう」
→激しく突進する魔獣。
→堂々と立って待ち構えるジハル。
→ウォーレンはセリフのみ。
ウォーレン「儂が封じていた力が目覚めてしまう」
アリア「力……ですか?」
→集中するジハルの目のアップ。
→見開かれた目に魔獣が映っている。
→二人はセリフのみ。
ウォーレン「そう……」
→木剣を掲げて上段切りの姿勢に入るジハル。
→魔獣の雷っぽいエフェクトがジハルにも発生。
p13
ウォーレン「盗剣の才じゃ」
→ジハルが上段切りで魔獣を真っ二つにする。
→迫力のある大ゴマで。
真っ二つになった魔獣が崩れ落ちる。
→血が大量に噴き上がる。
その場にちょうど駆け付けたウォーレンとアリア。
→二人とも呆然としている。
p14
ジハル「おお~、いい技じゃな。気に入った」
→噴き上がった血を浴びて嬉しそうなジハル。
→全身から雷のエフェクトが発生。
→握った木剣は折れている。
アリア「なっ……!」
→仰天して言葉を失うアリア。
アリア「ななな……!」
→真っ二つになった魔獣をアップ。
アリア「なんですかこれはーーーーっ!?」
ジハル「おう、二人とも帰ってきたか」
→叫ぶアリア。
→ジハルは気さくに話しかける。
p15
場面転換のコマを挟む。
ウォーレン「馬鹿者! あれほど祠に近付くなと言ったじゃろう!」
→ウォーレンが激怒してジハルに説教。
ジハル「別に倒せたからいいじゃろ……」
ウォーレン「そういう問題ではない!」
→正座するジハルは文句を言う。
→ウォーレンが拳骨で叩く。
→コミカルに。
ウォーレン「罰として素振り一万回じゃ」
ジハル「えー、嫌じゃ」
ウォーレン「文句を言うな! 」
→叱るウォーレン。
→面倒そうなジハル(頭にたんこぶ)
→コミカルに。
ウォーレン「すまんのう。お主の仕事が無くなってしもうたわい」
アリア「いえ、魔獣が倒されるのが一番ですので!」
→苦笑するウォーレン。
→アリアは背筋をビシッと伸ばして対応。
p16
ウォーレン「儂が本当に封じていたのは魔獣ではない。あの子の剣技じゃ」
→木の枝で素振りをするジハル。
→ウォーレンはセリフのみ。
ウォーレン「強さには責任が伴う。あの子には平穏な人生を送ってほしかった」
→寂しそうに語るウォーレン。
ウォーレン「封印を守りながら、この山で猟師として暮らすべきだと思ったのじゃが……」
→遠くを見つめるウォーレンの横顔アップ。
ウォーレン「ジハルは魔獣を一太刀で斬り伏せた。強者の喜びを知ってしまった以上、儂には止められん」
→ジハルが魔獣を倒した大ゴマの回想。
p17
ウォーレン「平穏など所詮は押し付けじゃ。これも運命なのじゃろう」
→後ろで手を組んだウォーレンの背中。
→寂しげで小さく見える。
アリア「ウォーレン様……」
→心配そうなアリア。
ウォーレン「ジハルにとって老いぼれは枷になる。どうか連れ出してやってくれぬか」
→アリアに頼むウォーレン。
アリア「分かりました! お任せください!」
→胸に手を当てて承諾するアリア。
ウォーレン「ジハルよ、話がある」
→ウォーレンがジハルを呼ぶ。
→素振りを中断するジハル。
p18
ウォーレン「お主はこれから旅に出よ。外の世界を見てくるのじゃ」
→ジハルに告げるウォーレン。
ジハル「はあ!? 急に何を言っとるんじゃ……」
→驚くジハル。
→遮るようにウォーレンがジハルの肩に手を置く。
ウォーレン「お主はかつての剣聖を超えた。最強の道を邁進するのじゃ」
→晴れやかな様子のウォーレン。
→弟子への優しさが出ている大ゴマで。
ジハル「ジジイ……」
→ぽかんとした顔のジハル。
p19
ジハル「最強なんて簡単じゃ! すぐに帰ってきちゃるからなァ!」
→気合を入れて宣言するジハル。
→認められて嬉しそうな様子。
ウォーレン「うむ。期待しておるぞ」
→満足そうに頷くウォーレン。
ウォーレン「ではアリア殿。よろしく頼む」
アリア「承知しました!」
→頭を下げるウォーレン。
→元気に返答するアリア。
p20
場面転換。
→森と草原の背景。
ジハル「達者でな、師匠!」
→並んで草原を歩くジハルとアリア。
→ジハルは振り返って大きく手を振る。
【魔獣を倒す二代目剣聖か】
ウォーレン「……悪くない」
→森の出口で見送るウォーレン。
ウォーレン「強くなるんじゃぞ、バカ弟子よ」
→草原を進むジハルとアリア。
→大ゴマで。
山奥の背景。
→老人ウォーレンと若者ジハルが木剣を持って対峙。
→静寂の中、風が吹く。
木剣を握り込むジハルの手元アップ。
→かなり力んでいる。
ジハル「でやあああああああぁぁぁっ!!」
→ジハルが気合を入れて上段切り。
→ウォーレンに仕掛ける。
p2
ウォーレン「ほれっ、隙だらけじゃ」
ジハル「あだっ」
→ウォーレンが軽々と木剣を振り、ジハルの額を叩く。
→ジハルは体勢を崩して痛がる。
ジハル「くそ、なんで勝てないんじゃぁ!」
→悔しがるジハル。
→額が赤くなっている。
→コミカルに。
ウォーレン「修行不足じゃよ、ジハル。お主はまだまだ未熟じゃのう」
→ウォーレンは余裕な様子で笑う。
p3
ウォーレン「反省しながら素振りしとれ」
ジハル「ぐうう……」
→ウォーレンが嬉しそうに指示。
→ジハルは悔しがりながら素振り。
アリア「あのー……」
→二人のもとに現れる女魔術師アリア。
→アリアの足元をアップ。
アリア「再封印の件で来たのですが……」
→遠慮がちに話しかけるアリア。
→大ゴマで。
p4
ジハル「ん? 誰じゃお前」
→怪訝そうなジハル。
ウォーレン「ここで待っとれ。すぐに戻る」
→真剣な様子のウォーレンは、アリアのもとへ歩いていく。
ジハル「いきなり何なんじゃ?」
→歩き去るウォーレンとアリア。
→二人を眺めて不思議がるジハル。
ジハル「よくわからんが鍛錬が優先じゃ! 次こそジジイをぶっ倒す!」
→木剣を掲げて張り切るジハル。
→少し遠めのアングルで。
p5
場面転換。
→森の背景。
ウォーレン「二十年に一度の再封印……もうその時期か」
→切り株に座るウォーレン。
→シリアスな表情。
ウォーレン「お主の名は?」
アリア「アリアです! 王国の宮廷魔術師をやっております」
→尋ねるウォーレン。
→胸に手を当てて名乗るアリア(やや緊張気味)
アリア「その紋章」
→ウォーレンの外套につけられた紋章をアップ。
→アリアはセリフのみ。
アリア「かつて剣聖と謳われた伝説の剣士ウォーレン様ですね」
→切り株に座るウォーレン。
→歴戦の猛者っぽい雰囲気で。
→アリアはセリフのみ。
p6
ウォーレン「今はただの爺じゃよ」
→自虐を込めて苦笑するウォーレン。
アリア「魔獣ガルドゥラ……この森に封じられているのですよね」
ウォーレン「いかにも。生涯で儂が唯一倒せなかった敵じゃ」
→深刻そうなアリア。
→悔しさと寂しさを見せるウォーレン。
ウォーレン「再封印に行くぞ。この時期が最も術が緩みやすい」
→立ち上がって歩き出すウォーレンの後ろ姿。
ウォーレン「些細な刺激で封印が解けかねん」
→場面転換。
→ジハルが森の中の祠の前に立っている。
p7
ジハル「ジジイが近付くなと言ってた祠……」
→祠のアップ。
→苔で覆われて古びた感じで。
→ジハルはセリフのみ。
ジハル「前から気になっとったが、何を隠しとるんじゃ?」
→首を傾げるジハル。
ジハルがきょりきょろと周囲を確認。
→好奇心を隠し切れない様子で。
ジハル「ちょうどええ。確認しちゃろう」
→いたずらっぽい笑顔のジハルが祠に手を伸ばす。
ジハルが祠の前開きの蓋を開く。
→封印を解除。
p8
祠を粉砕して、魔獣(巨大な黒い猪)が出現。
→既に暴走状態。
→雷っぽいエフェクトを纏っている。
ジハル「なにいいいいぃぃぃッ!?」
→驚愕するジハル。
魔獣がジハルに突進攻撃。
→木々を薙ぎ倒しながらぶつかりに行く。
→ジハルは間一髪で避ける。
p9
ジハル「なんじゃお前はァッ!」
→ジハルが上段切りで魔獣に斬りかかる。
ジハルの木剣が硬すぎる体表に弾かれてしまう。
→ジハルが大きく体勢を崩す。
反撃で突進していく魔獣。
→ジハルがハッとした顔に。
魔獣の突進がジハルに直撃。
p10
森の一角が爆発する。
→俯瞰したアングルで映す。
アリア「な、なんの音ですかっ!?」
→慌てるアリア。
ウォーレン「封印が解けた……」
→呆然とするウォーレン。
アリア「ええっ!?」
ウォーレン「すぐに向かうぞ。ジハルの奴が封印を解いたんじゃろう」
→驚くアリア。
→走り出すウォーレン。
p11
アリア「あの子は何者なんですか?」
ウォーレン「捨て子じゃ。赤子の頃から育てておる」
→走りながら訊くアリア(少し息切れ)
→前を見ながら走るウォーレン(少し焦っている)
アリア「大事な方なんですね。早く助けないと……!」
ウォーレン「違う。そんな心配はしとらん」
→真剣なアリア。
→険しい顔で否定するウォーレン。
ウォーレン「儂はあの子に上段切りしか教えてこなかった。なぜだかわかるか?」
→ウォーレンの横顔。
→緊張と焦りで汗が垂れている。
ウォーレン「強くなりすぎるからじゃ」
→魔獣と上段切りを浴びせるジハル。
→ウォーレンはセリフのみ。
p12
ウォーレン「昔、上段切りの手本を見せたことがある」
→過去の回想。
→幼いジハルに上段切りを見せるウォーレン。
ウォーレン「ジハルは一度見ただけで完璧に模倣しおった」
→幼いジハルが完璧な上段切りを披露。
ウォーレン「きっと魔獣の技能も己の刃にするじゃろう」
→激しく突進する魔獣。
→堂々と立って待ち構えるジハル。
→ウォーレンはセリフのみ。
ウォーレン「儂が封じていた力が目覚めてしまう」
アリア「力……ですか?」
→集中するジハルの目のアップ。
→見開かれた目に魔獣が映っている。
→二人はセリフのみ。
ウォーレン「そう……」
→木剣を掲げて上段切りの姿勢に入るジハル。
→魔獣の雷っぽいエフェクトがジハルにも発生。
p13
ウォーレン「盗剣の才じゃ」
→ジハルが上段切りで魔獣を真っ二つにする。
→迫力のある大ゴマで。
真っ二つになった魔獣が崩れ落ちる。
→血が大量に噴き上がる。
その場にちょうど駆け付けたウォーレンとアリア。
→二人とも呆然としている。
p14
ジハル「おお~、いい技じゃな。気に入った」
→噴き上がった血を浴びて嬉しそうなジハル。
→全身から雷のエフェクトが発生。
→握った木剣は折れている。
アリア「なっ……!」
→仰天して言葉を失うアリア。
アリア「ななな……!」
→真っ二つになった魔獣をアップ。
アリア「なんですかこれはーーーーっ!?」
ジハル「おう、二人とも帰ってきたか」
→叫ぶアリア。
→ジハルは気さくに話しかける。
p15
場面転換のコマを挟む。
ウォーレン「馬鹿者! あれほど祠に近付くなと言ったじゃろう!」
→ウォーレンが激怒してジハルに説教。
ジハル「別に倒せたからいいじゃろ……」
ウォーレン「そういう問題ではない!」
→正座するジハルは文句を言う。
→ウォーレンが拳骨で叩く。
→コミカルに。
ウォーレン「罰として素振り一万回じゃ」
ジハル「えー、嫌じゃ」
ウォーレン「文句を言うな! 」
→叱るウォーレン。
→面倒そうなジハル(頭にたんこぶ)
→コミカルに。
ウォーレン「すまんのう。お主の仕事が無くなってしもうたわい」
アリア「いえ、魔獣が倒されるのが一番ですので!」
→苦笑するウォーレン。
→アリアは背筋をビシッと伸ばして対応。
p16
ウォーレン「儂が本当に封じていたのは魔獣ではない。あの子の剣技じゃ」
→木の枝で素振りをするジハル。
→ウォーレンはセリフのみ。
ウォーレン「強さには責任が伴う。あの子には平穏な人生を送ってほしかった」
→寂しそうに語るウォーレン。
ウォーレン「封印を守りながら、この山で猟師として暮らすべきだと思ったのじゃが……」
→遠くを見つめるウォーレンの横顔アップ。
ウォーレン「ジハルは魔獣を一太刀で斬り伏せた。強者の喜びを知ってしまった以上、儂には止められん」
→ジハルが魔獣を倒した大ゴマの回想。
p17
ウォーレン「平穏など所詮は押し付けじゃ。これも運命なのじゃろう」
→後ろで手を組んだウォーレンの背中。
→寂しげで小さく見える。
アリア「ウォーレン様……」
→心配そうなアリア。
ウォーレン「ジハルにとって老いぼれは枷になる。どうか連れ出してやってくれぬか」
→アリアに頼むウォーレン。
アリア「分かりました! お任せください!」
→胸に手を当てて承諾するアリア。
ウォーレン「ジハルよ、話がある」
→ウォーレンがジハルを呼ぶ。
→素振りを中断するジハル。
p18
ウォーレン「お主はこれから旅に出よ。外の世界を見てくるのじゃ」
→ジハルに告げるウォーレン。
ジハル「はあ!? 急に何を言っとるんじゃ……」
→驚くジハル。
→遮るようにウォーレンがジハルの肩に手を置く。
ウォーレン「お主はかつての剣聖を超えた。最強の道を邁進するのじゃ」
→晴れやかな様子のウォーレン。
→弟子への優しさが出ている大ゴマで。
ジハル「ジジイ……」
→ぽかんとした顔のジハル。
p19
ジハル「最強なんて簡単じゃ! すぐに帰ってきちゃるからなァ!」
→気合を入れて宣言するジハル。
→認められて嬉しそうな様子。
ウォーレン「うむ。期待しておるぞ」
→満足そうに頷くウォーレン。
ウォーレン「ではアリア殿。よろしく頼む」
アリア「承知しました!」
→頭を下げるウォーレン。
→元気に返答するアリア。
p20
場面転換。
→森と草原の背景。
ジハル「達者でな、師匠!」
→並んで草原を歩くジハルとアリア。
→ジハルは振り返って大きく手を振る。
【魔獣を倒す二代目剣聖か】
ウォーレン「……悪くない」
→森の出口で見送るウォーレン。
ウォーレン「強くなるんじゃぞ、バカ弟子よ」
→草原を進むジハルとアリア。
→大ゴマで。