数日経っても、メールの木島くんからの返信は来なかった。木島和哉本人ではないことが、バレてしまい返信できないのか、それとももう送ったメールさえ見ていないのか。

どちらにせよ、机の上に置かれた目の前にある画面には私が送った文が最後に表示されている。それが答えと捉えるべきなんだろう。送られてこないメール。もう私とは連絡を取らないという意思表示。

連絡先は消す。そうするべきなんだろう。でも、木島くんとのやりとりを、どうしても終わらせたくない自分がいる。どうしてと、理由を聞かれてしまっては、わからないと答えるしかない。でも、どうしても、その気持ちを拭えなかった。

本当に最後と決めて、文章を打ち込んでく。

どうしても、あれを最後にしたくなかった。

木島くんとのやりとりの中で楽しんでいる自分がいた。優しい言葉に救われる自分がいた。自分と似た気持ちを持つ人がいて、その人と繋がれたことが何よりも嬉しくて。ずっとずっと、楽しかった。

自己満足だってわかってる。でも、それでもいい。いつか、木島くんが私の送ったメールを一瞬でも見てくれて、少しでも感謝を伝えられたら。

こんな文面だけじゃ、気持ちが全然追いつかない。でも、そのほんのかけらの部分だけでも、伝わったら嬉しい。