「久川高校、銀賞」
 若気の至り、なんて言葉が存在しているこの世の中で、その言葉は正しく私の為にあるような言葉だと思った。
 引いていく血の気。手先が冷えていくのが分かる。脳裏に浮かぶ数々の後悔とタラレバ。ふと視線を横に向ければ、私と同じトランペットパートの相方が呆然と壇上を目にしていた。
 その横顔が脳裏に焼きついて離れなくて。たかが部活、そんな言葉を貰うことだってあるだろう。
 だけどその時の私達は確かに、部活の為に、相方の為に全てをかけたのだ。