手ごたえが、あった。
 即座に【目録(カタログ)】を表示させると、一番上の欄に、『アリス・アインス・フォン・ロンダキアの(コア)』の文字。





「バ……カ……で……し…………や…………」





 お師匠様が、弱々しく口を開いた。

 視線はさまようばかりで、こちらに焦点が合わない……もう、見えていないのだろうか。





「あ……りが……とう…………たの……し…………かっ…………」





 それきり、お師匠様は動かなくなった。

「ぅ、ぅぁああ……」

 涙が出てきた。

「ぅあああああっ!! お、お、お……お師匠様ぁぁあああああ……ッ!!」

 泣いた。

「――うっ」

 そしてまた、魔力の使い過ぎによるものであろう、吐血。
 強烈な頭痛と腹痛の中で、僕は気絶した。