ユイ先輩と離れて過ごすこれからの一ヶ月を思うと、ひどくすっからかんになったような虚しさを感じて、私は目尻に浮かんだ涙をそっと拭った。

 一ヶ月。大丈夫だ。たったの三十日。
 きっとまだ、この世界に生きていられる。
 この間に、完成させなければならない。

 私が生きてきた人生のすべてを捧げて──この一枚の絵を。