会社に到着してようやく一息付けた。ただゆっくりもしてられない。仕事が溜まっている。昨日は結局会社には戻らなかった。上司に事情を話したら、今日はもうそのまま帰っていいと言われた。こういう時、理解のある上司はありがたい。
メールを確認してタスクを書き出すと、もうディスプレイ周りが付箋だらけになった。げんなりしながら、とりあえずコーヒーでも飲んで一息入れてから始めるかと立ち上がって財布を取り出した時だった。ポケットの中でスマホが騒ぎ出す。スマホ画面には、見覚えのある番号が映し出されている。嫌な予感に顔をしかめてから「…はい」と出た。
「お忙しいところすみません。環奈ちゃんの担任です」
聞き覚えのある声に少々辟易した。「お世話になっております」という社交辞令さえ挟む隙を与えず、先生は要件を話し始めた。
「インフルエンザによる欠席のお子さんがクラスの半数以上になりましたので、本日より学級閉鎖となります。今すぐお迎えをお願いします」
「…はい?」
メールを確認してタスクを書き出すと、もうディスプレイ周りが付箋だらけになった。げんなりしながら、とりあえずコーヒーでも飲んで一息入れてから始めるかと立ち上がって財布を取り出した時だった。ポケットの中でスマホが騒ぎ出す。スマホ画面には、見覚えのある番号が映し出されている。嫌な予感に顔をしかめてから「…はい」と出た。
「お忙しいところすみません。環奈ちゃんの担任です」
聞き覚えのある声に少々辟易した。「お世話になっております」という社交辞令さえ挟む隙を与えず、先生は要件を話し始めた。
「インフルエンザによる欠席のお子さんがクラスの半数以上になりましたので、本日より学級閉鎖となります。今すぐお迎えをお願いします」
「…はい?」