「あぁ、雲川君。丁度良いところに」
期末テストを終えて夏休み三日前という時期。
廊下を歩いていた僕に工藤先生が声をかける。
工藤先生は元祓い屋で新城の師匠のような存在。そして、僕達特別クラスの担当教師でもある。
担当教師だけど、あまり教室へ来たことがない。
怪異絡みの依頼人を連れてくることくらいだろう。
「工藤先生、なんですか?」
「伝えたいことがあったんだ、ふむ」
話を途中で止めて工藤先生はじろじろと僕を見る。
「何です?」
「……いや、数カ月前よりも良い顔つきをするようになったね」
「そうでしょうか?」
ぺたぺたと自分の顔を触ってみるけれど、自覚がない。
「うん、良い顔つきをしている。彼にキミと合わせて正解だったようだね」
ニコリと微笑む工藤先生。
「あ、そうだった。二つ、キミに伝えたいことがあるんだ」
「二つ?」
頷く工藤先生。
「一つは新城君。彼だけど、一週間と少しくらい欠席するから」
「え?」
新城に何かあったのだろうか?
そんな話をしてなかったから僕はとても驚いた。
「夏休み直前なのに?」
「直前だからだよ」
工藤先生の言葉に僕は困惑する。
「それは」
「二つ目」
話を無理やり遮って工藤先生が一通の封筒を差し出す。
封は切られていて、「シンジョウトウマ様へ」と書かれている。
期末テストを終えて夏休み三日前という時期。
廊下を歩いていた僕に工藤先生が声をかける。
工藤先生は元祓い屋で新城の師匠のような存在。そして、僕達特別クラスの担当教師でもある。
担当教師だけど、あまり教室へ来たことがない。
怪異絡みの依頼人を連れてくることくらいだろう。
「工藤先生、なんですか?」
「伝えたいことがあったんだ、ふむ」
話を途中で止めて工藤先生はじろじろと僕を見る。
「何です?」
「……いや、数カ月前よりも良い顔つきをするようになったね」
「そうでしょうか?」
ぺたぺたと自分の顔を触ってみるけれど、自覚がない。
「うん、良い顔つきをしている。彼にキミと合わせて正解だったようだね」
ニコリと微笑む工藤先生。
「あ、そうだった。二つ、キミに伝えたいことがあるんだ」
「二つ?」
頷く工藤先生。
「一つは新城君。彼だけど、一週間と少しくらい欠席するから」
「え?」
新城に何かあったのだろうか?
そんな話をしてなかったから僕はとても驚いた。
「夏休み直前なのに?」
「直前だからだよ」
工藤先生の言葉に僕は困惑する。
「それは」
「二つ目」
話を無理やり遮って工藤先生が一通の封筒を差し出す。
封は切られていて、「シンジョウトウマ様へ」と書かれている。