三つ子故に同じかもしれない。

「これはフォローに入った方がいいのかな?」
「二衣の友達作り、手伝ってくれる」
「瀬戸さんがかわいそうだしね」

セクハラし続けて友好関係が結べなくなるのは流石に哀れすぎる。

「僕にできる限りのことをするよ」









「セクハラが友愛の証ってなんなのよ!」

瀬戸さんに話をしたら案の定というべきか激怒した。

「何度もセクハラを受けた瀬戸さんとしては非常に腹立たしいかもしれないけれど、相手がほら、不器用だとか、そういう理由だったらまだ考える余地はあるんじゃないかと」
「アンタはお尻や胸を触ってくる相手が友達になりたいといって素直に受け入れられる?」

普通は無理だ。
三衣ちゃんから事情を聴いた。
だから仲良くしてもらいたいと思っているけれど、瀬戸さんからすればちゃんと話した事もない三衣ちゃんの話だから余計に疑っているのかもしれない。

「どうしたら信じてくれるかな?」
「そもそも、アタシからすれば、誰かを介するより自分から言いに来いって話なんだけど」
「至極もっともだけど、ほら、誰もが瀬戸さんや新城の様にぐいぐいいけるわけじゃないんだからさ」
「……そうねぇ」

考える瀬戸さん。
僕は手を伸ばす。
瀬戸さんに伸びてきた手を掴んだ。

「むむ」
「キミ、二衣さんだよね?」

びくぅと体を震わせながら動きを止める二衣さん。
どこから現れたのはベッドに腰掛けていた瀬戸さんの胸を触ろうとする手を止める。

「同性とはいえ、相手の許可なく胸や尻を触ることはいけないことだよ?」
「…………前に読んだ本にスキンシップが仲良くなる秘訣だと書いてあった」

一体、何の本を読んだのだろうか?

「アンタねぇ!!」

ベッドから離れて僕の後ろに立つ瀬戸さん。
その顔は怒りに染まっていた。