心の中がじんとあったかくて、でもやっぱり優君の言葉と写真に私はドキドキして思わず胸に手を当てた。  

一度だけ大きく深呼吸してから、私はそっとその雑誌を閉じた。

──いつかまた会えるだろうか。

それとも王子様とキツネのようにもう会うことはないのかもしれない。

でも絆があれば心は繋がってる。
離れていても。
会えなくても。
互いの幸せを願って。

そして本の世界でまた出会う。

二人で図書館の窓からみたあの花は、今日も青空に向かって黄色の花弁を揺らしているのだろう。

貴方と見たあの花を私は忘れない。 


──その花の名はミモザ


花言葉は『秘めた恋』そして『友情』