咲桜は苦笑をもらす。

流夜が、部屋の中で抱き付いて離れないのもよくあることだ。

そんなとき咲桜は、流夜をひきずって部屋の中を歩いている。

「すきなだけそうしてていいよ」

「なら、ずっと傍にいる」

「うん」

「今年は、ってことは、来年も期待していいんだな?」

「とーぜん。毎年作るよ。だから、渡せる場所にいてよ?」

「いる」

だって、すきなんだ。

今年だけじゃなくて、来年も、その次も。

ずっと、ずっと。