昨日の潤王の反応に、桃妃はどんな人なのだろうと玲燕は興味を持った。そこで、桃妃がよくここを散歩していると聞いてここを訪れたのだが、残念ながらその姿はなかった。
(ま、いっか。散歩は気分転換になるし)
玲燕はぐっと両手を上げて伸びをする。
故郷の東明にいた頃は、日中は畑仕事もしていた。錬金術の仕事がほとんどなかったので、自分で食べるものを育てて自給自足していたのだ。東明を離れて以来運動不足が続いているので、散歩は気持ちがいい。
「ここの庭園は池があるのね」
低木がバランスよく植えられた庭園には、大きな池があった。池のすぐ近くには四阿(あずまや)があり、玲燕はそこに設えられていた長椅子に腰掛ける。
「木々の葉があんなに赤く」
鈴々が、池のすぐ近くに生えている木を指さす。
皇都である大明は東明よりも暖かい。ここに来たときはまだ葉は緑だったように思う。いつの間にか、秋は確実に深まっているようだ。
(東明の山も、鮮やかに色づいているかしら? 栗拾いをしたかったけど……)
(ま、いっか。散歩は気分転換になるし)
玲燕はぐっと両手を上げて伸びをする。
故郷の東明にいた頃は、日中は畑仕事もしていた。錬金術の仕事がほとんどなかったので、自分で食べるものを育てて自給自足していたのだ。東明を離れて以来運動不足が続いているので、散歩は気持ちがいい。
「ここの庭園は池があるのね」
低木がバランスよく植えられた庭園には、大きな池があった。池のすぐ近くには四阿(あずまや)があり、玲燕はそこに設えられていた長椅子に腰掛ける。
「木々の葉があんなに赤く」
鈴々が、池のすぐ近くに生えている木を指さす。
皇都である大明は東明よりも暖かい。ここに来たときはまだ葉は緑だったように思う。いつの間にか、秋は確実に深まっているようだ。
(東明の山も、鮮やかに色づいているかしら? 栗拾いをしたかったけど……)