「咲桜がまた腕巻き付いて寝落ちしたから、そのままここにいました、という状態」

「……申し訳」

ないです。

「や? ずっと見てたからいんだけど」

「……寝てないの?」

「少しは。元々そんなに睡眠はいらないし」

「……ちゃんと寝てください。疲れとかとれないでしょう」

「んー、普通に寝てる以上に癒されたけどなー」

眉を寄せてい私は、抱き込まれて焦った。

「あの……今日も補講です」

「そうなんだよなー。……うん」

私の頭に顎を乗せて、曖昧な声の流夜くん。やっぱり眠いんだろうか。

「……起きるか」

「うん。ご飯、軽くなら食べれるでしょ? 作るね」

「じゃ、お供を許してくれますか?」

「………作るんですね」

「頑張るつもりだからな」

「……朝から流血しないでください」

「……………心します」

流夜くん、自分の家事能力のなさは自覚していたらしい。