ぽやーっとした世界。大すきな人が一番に見えてくる。

………………………………ああ! 現状把握に二十秒ほどかかって、口をパクパクさせた。

うあ、うあ……えーと……えーと………ありがとうございます。寝ている顔も素敵です。

「……何してんだ?」

拝むように手を合わせていると、流夜くんが胡乱な声を出した。

「あ、起きてましたか」

「起きました。なにしてんだ?」

「眺めてました」

「………そういうことよく素直に言えるな」

「ほんとのことだから」

「………」

何故か流夜くんの瞳は平坦だった。寝起きだからかな?

「あの……」

「うん?」

「どういう状態ですか?」