「たーなー?」
「です。男女の一卵性自体数が少ないので総てとは言えませんが、発症例はあります。女の子に出るもので、主な症状は、低身長と第二次性徴の欠如。わたしは、子どもは出来ないと言われています」
「―――――」
尊さんは首を傾げて微笑んだ。
「咲桜さんは、そうではないでしょう?」
「………」
「衛くんがわたしのところに来るように言ったんですよね。わたしも衛くんもみんなも、その辺りはわかって割り切ってるんで気を遣うことないですよ」
「………」
そう言われても、私も笑満も返す言葉が見つからない。
「それにわたし、両親も医者や研究業なので、小学生の頃に検査して、そうだってわかってましたから」
「……そう、なんですか……」
やっと、笑満がそう言った。
「はい。わたしたち十三は、生きにくい命ばかりでした。だからこそ似た者同士が集まった高校生活は生きやすかったです。集めてくれた人には、ある意味感謝してます」
「………」
「白ちゃんは、声がないんです」
「……こえ?」
「中学生の頃、喉の病気になって声帯を取っているんです。病院で知り合ったんですけど。だから、耳は聞こえてますが喋れないので、いつも手帳でお話するんです」
「……それが、蒼さんの奥様……」
「です。大学出てすぐ結婚したと思ったら、二年で子ども四人産みましたからねー。有言実行はんぱないです」
あれか。年子の双児。