流夜くんに置いて行かれた。
決定的に、突き放された。
ぺたりと床に座り込んで、うなだれていた。
――かと思ったら、ぎりっと歯を喰いしばって顔をあげ、真正面を睨んだ。
「愛してるぞバカめー!」
「うわ、びっくりした」
「わっ⁉ 笑満っ?」
「一応ノックしたんだけどね? 急に叫んでるから……」
「う……ごめん。なんか抑えきれなくて」
「わかるけど……。元気なった?」
「……ように見える?」
「ごめんなさい」
私の返事に、笑満はすぐさま謝った。
「……前みたいな落ち込み方じゃ、ないね」
私の傍らに来て、膝を抱えて座る笑満。