それまで誰かを助けているや、誰かのためになんて感覚はなかった。 ただ、やりたいことをやっていた。やれることをやっていた。 「……やるしかないな」 弟の方がずっと先に辿り着いていた答え。 ―――ロクでもない死に方、出来なくなった。 こちらへ来させたくない人がいてしまったから。 何より、後に続こうとする子供がいるから、尚更。 導き手でいることを決めた。三人そろって。 ……この道での真っ当な生き方、見せないといけないな。