「雲川!」
新城の言葉にさらに前へ踏み出す。
迫るモヤから新城を守るために刀を振るう。
刀を振るいながら次々とモヤを斬り落とす。
「ちょこざいな!」
モヤの一部が鋭い刃となって僕の胴体を両断しようとする。
素早い、反応が追い付かない。
新城が言葉を紡いだ途端、刃の速度が落ちた。
ギリギリ対応できる速度になった事で刀を横に向けながら防ぐ。
無理な体勢故から少し刃に圧されそうになったが力技で押し戻す。
「フン、防いだか、だが、その刀はもう限界だな」
退魔師の指摘通り、刀はところどころ刃こぼれしている上に小さな亀裂があちこちにみられる。
もって、後、一回か二回でこの刀は折れるだろう。
顔を上げると新城と目が合った。
小さく頷いて、僕は刀を構える。
「まだ戦うというのか?守りて、貴様は新城凍真に利用されていると気づかないのか?」
「利用?」
「そうだ、守りてとは戦う術をもたない祓い屋の為に戦う駒、前で傷つき、傷だらけになり、碌な最期を迎えない。そんな存在だ」
「関係ないね」
「!?」
僕の言葉に退魔師は顔を歪める。
「貴様、命が惜しくないのか!?」
「少し前まで僕は心が死んだまま生きていた」
あの時の事は今でも思い出せる。
新城と出会う前、僕の心が潰されて、死んでいたのに生きている。
「でも、新城が僕を生き返らせてくれた。そのチャンスをくれた」
退魔師が何か叫んでいるけれど、僕の耳に入らない、届かない。
僕は、僕のやるべきことを果たす。
「だから、アンタの言葉に揺らがないし、信じない。それに」
フッと小さく笑ってしまう。
「僕は生きることを諦めない。変なところで野垂れ死ぬつもりなんて毛頭ない」
「この、クソガキぃぃぃいいい!」
刀を水平に構えて前へ一気に駆け出す。
刃が退魔師の額へ吸い込まれるように向かう。
新城の言葉にさらに前へ踏み出す。
迫るモヤから新城を守るために刀を振るう。
刀を振るいながら次々とモヤを斬り落とす。
「ちょこざいな!」
モヤの一部が鋭い刃となって僕の胴体を両断しようとする。
素早い、反応が追い付かない。
新城が言葉を紡いだ途端、刃の速度が落ちた。
ギリギリ対応できる速度になった事で刀を横に向けながら防ぐ。
無理な体勢故から少し刃に圧されそうになったが力技で押し戻す。
「フン、防いだか、だが、その刀はもう限界だな」
退魔師の指摘通り、刀はところどころ刃こぼれしている上に小さな亀裂があちこちにみられる。
もって、後、一回か二回でこの刀は折れるだろう。
顔を上げると新城と目が合った。
小さく頷いて、僕は刀を構える。
「まだ戦うというのか?守りて、貴様は新城凍真に利用されていると気づかないのか?」
「利用?」
「そうだ、守りてとは戦う術をもたない祓い屋の為に戦う駒、前で傷つき、傷だらけになり、碌な最期を迎えない。そんな存在だ」
「関係ないね」
「!?」
僕の言葉に退魔師は顔を歪める。
「貴様、命が惜しくないのか!?」
「少し前まで僕は心が死んだまま生きていた」
あの時の事は今でも思い出せる。
新城と出会う前、僕の心が潰されて、死んでいたのに生きている。
「でも、新城が僕を生き返らせてくれた。そのチャンスをくれた」
退魔師が何か叫んでいるけれど、僕の耳に入らない、届かない。
僕は、僕のやるべきことを果たす。
「だから、アンタの言葉に揺らがないし、信じない。それに」
フッと小さく笑ってしまう。
「僕は生きることを諦めない。変なところで野垂れ死ぬつもりなんて毛頭ない」
「この、クソガキぃぃぃいいい!」
刀を水平に構えて前へ一気に駆け出す。
刃が退魔師の額へ吸い込まれるように向かう。