新城がミズチ様へ駆け出す。
動きに気付いた退魔師が何かをする前に僕は持っていた刀を投擲する。
刀に気付いた退魔師がモヤで弾き飛ばす。
僕は地面を蹴り、宙を舞う刀を掴むとそのまま振り下ろした。
「ちぃ、邪魔だぞ!守りて!」
「新城を守るのが僕の仕事なので!」
叫びながらモヤを操る退魔師。
服の中から十手を取り出す。
「そんなチャチなもので相手になるかぁ!?」
叫びと共に複数のモヤがこちらに迫る。
モヤが形を変えて手となって掴もうとしてきた。
一つは刀で斬り落とし、もう一つを十手で叩き伏せる。
「このまま数で――」
モヤが僕に迫るという瞬間、横から札を持った新城が手を横薙ぎに振るう。
振るった手の中にある札が炎に包まれた。
炎にモヤが触れた途端、バチバチと燃え盛る。
「どこまでも邪魔をするか!新城凍真!」
「邪魔をしているのはそっちだろうが!」
僕の横に戻ってきた新城が退魔師を睨む。
「お前のやろうとしていたことは失敗した。今なら妖界の連中も命はとらないだろうよ」
「命?」
降伏を呼びかける新城の言葉に退魔師は笑う。
「妖怪が命!?ここにあった命を軽く扱った妖怪が命を助けるだと!我を侮辱するのも……バカにするのも大概にしろぉぉぉおおお!」
叫びと共に退魔師の体から噴き出すモヤの色が濃くなる。
「雲川」
僕は新城を見る。
退魔師の膨大な殺意を前に彼は引くどころか、鋭い目で前を向いていた。
ぼそぼそと小さい声で新城が話す。
「了解、僕は何を?」
「いつも通り、俺を守れ。そして」
「隙があれば――」
「消えろぉぉぉ!」
退魔師の攻撃を躱しながら僕達は前に飛び出す。
「ちぃ!」
迫る僕達に退魔師はモヤを無数の手の形に変えて妨害を試みる。
動きに気付いた退魔師が何かをする前に僕は持っていた刀を投擲する。
刀に気付いた退魔師がモヤで弾き飛ばす。
僕は地面を蹴り、宙を舞う刀を掴むとそのまま振り下ろした。
「ちぃ、邪魔だぞ!守りて!」
「新城を守るのが僕の仕事なので!」
叫びながらモヤを操る退魔師。
服の中から十手を取り出す。
「そんなチャチなもので相手になるかぁ!?」
叫びと共に複数のモヤがこちらに迫る。
モヤが形を変えて手となって掴もうとしてきた。
一つは刀で斬り落とし、もう一つを十手で叩き伏せる。
「このまま数で――」
モヤが僕に迫るという瞬間、横から札を持った新城が手を横薙ぎに振るう。
振るった手の中にある札が炎に包まれた。
炎にモヤが触れた途端、バチバチと燃え盛る。
「どこまでも邪魔をするか!新城凍真!」
「邪魔をしているのはそっちだろうが!」
僕の横に戻ってきた新城が退魔師を睨む。
「お前のやろうとしていたことは失敗した。今なら妖界の連中も命はとらないだろうよ」
「命?」
降伏を呼びかける新城の言葉に退魔師は笑う。
「妖怪が命!?ここにあった命を軽く扱った妖怪が命を助けるだと!我を侮辱するのも……バカにするのも大概にしろぉぉぉおおお!」
叫びと共に退魔師の体から噴き出すモヤの色が濃くなる。
「雲川」
僕は新城を見る。
退魔師の膨大な殺意を前に彼は引くどころか、鋭い目で前を向いていた。
ぼそぼそと小さい声で新城が話す。
「了解、僕は何を?」
「いつも通り、俺を守れ。そして」
「隙があれば――」
「消えろぉぉぉ!」
退魔師の攻撃を躱しながら僕達は前に飛び出す。
「ちぃ!」
迫る僕達に退魔師はモヤを無数の手の形に変えて妨害を試みる。