畳から引き抜いた小刀を構えながら青鬼の子は微笑む。
「ちょっと、一体、なんなのさ!?」
青山の話だとこの世界を守る為の集団という事だけど、僕が命を狙われる心当たりが……。
「もしかして、この前、赤鬼を殴り飛ばした事が色々と問題あった?」
「なに?」
「いや、あれは……その、不可抗力といいますか、あの時の僕は色々と参っていて、そう、精神的にナイーブな状態だったからで」
「ちょっと待て」
寝起きで混乱しているからか、少し支離滅裂になりかけていた僕にストップを呼びかける青鬼。
「お前様はもしや、数ヶ月前に歓楽街で暴れていた赤鬼の三人組をノックダウンしたのか?」
「え、あぁ、うん。数ヶ月前ってことだったら、そうかも」
目を見開いていた青鬼の目が細まった。
なんとなくわかる。
アレはヤバイ。
怪異と戦ってきた経験と言えばいいのか、あの状態はヤバイ。
語彙力?目の前で殺意が膨れ上がっている相手に語彙力よりも生き残ることを優先しないと――。
「では、全力で挑ませてもらおう」
――僕の命がヤバイ。
青い瞳に殺意という炎が強く宿った。
呼吸が乱れそうになる。
足の裏が痛い。
頬を冷たいものが掠めた。
爆発したような音が響く。
部屋を飛び出して数分程度。
青鬼の振るう斬撃をかろうじて躱してきた。
けれど、妖怪と人間の体力の違いが出てくる。
「素晴らしいな。手こずるような相手は久しい」
すぐ耳元で囁くように聞こえる声。
反射的のその場を離れる。
衝撃と爆風で足が地面から浮いた。
視界がぐるりと回転する。
「ちょっと、一体、なんなのさ!?」
青山の話だとこの世界を守る為の集団という事だけど、僕が命を狙われる心当たりが……。
「もしかして、この前、赤鬼を殴り飛ばした事が色々と問題あった?」
「なに?」
「いや、あれは……その、不可抗力といいますか、あの時の僕は色々と参っていて、そう、精神的にナイーブな状態だったからで」
「ちょっと待て」
寝起きで混乱しているからか、少し支離滅裂になりかけていた僕にストップを呼びかける青鬼。
「お前様はもしや、数ヶ月前に歓楽街で暴れていた赤鬼の三人組をノックダウンしたのか?」
「え、あぁ、うん。数ヶ月前ってことだったら、そうかも」
目を見開いていた青鬼の目が細まった。
なんとなくわかる。
アレはヤバイ。
怪異と戦ってきた経験と言えばいいのか、あの状態はヤバイ。
語彙力?目の前で殺意が膨れ上がっている相手に語彙力よりも生き残ることを優先しないと――。
「では、全力で挑ませてもらおう」
――僕の命がヤバイ。
青い瞳に殺意という炎が強く宿った。
呼吸が乱れそうになる。
足の裏が痛い。
頬を冷たいものが掠めた。
爆発したような音が響く。
部屋を飛び出して数分程度。
青鬼の振るう斬撃をかろうじて躱してきた。
けれど、妖怪と人間の体力の違いが出てくる。
「素晴らしいな。手こずるような相手は久しい」
すぐ耳元で囁くように聞こえる声。
反射的のその場を離れる。
衝撃と爆風で足が地面から浮いた。
視界がぐるりと回転する。