「オトも希少種なんですねー」
「松生の問題が解決したからいいいだろ」
「流夜くんは思うとこないんですか?」
「………」
遙音と全く同じことを考えていた。
ただ、同類に思われるのが嫌なので黙っておいた。
「……日義はそういうときどうしているんだ?」
「え? 放っておきますけど」
当たり前でしょう、と返された。
「……いいのか? それで」
「問題ないようには止めますけど。基本的に二人の行動には口出ししないっす」
「………」
いいのだろうかそれで、こいつらの友情。
「つーか、俺の所為で迷惑ばっかかけてんで、そんくらいはとーぜんでしょう」
「……自覚ありなんだな」
「ま、ね。きょーはそれだけです。んではまたー」
投げやりな態度で出て行った。
遙音ががばりと起き上がる。
「なあもう笑満ちゃん最高可愛いってことでいいよな⁉」
「知らねーよ」
咲桜以外にそんなん思わねえよ。
「じゃ、笑満ちゃん帰り誘ってくる」
朝の意味不明とは打って変わって上機嫌で出て行った。
「……日義も結構苦労性みたいだな……」
咲桜の暴走癖は昔っからだったのか……。
松生も同じ部類とは思っていたから、日義も大変だったんじゃないだろうか。
……日義も二人の友人なんだな。
咲桜の願っていた日義に新たな友達が出来る、は、現在進行形のようだしな?