◆ 細い束の金髪に、少し伸びた襟足。群青の瞳。 大男に絡まれている岬を救けようと足を踏み込んだ瞬間現れた、その男。厘は直ぐさま察知して、気配を消した。 「また厄介なものに……岬(アイツ)はなんだ、面倒を引き寄せる才能があるのか」 ため息とともに額を抱える。厘は岬が再び不運に巻き込まれる予感を、密かに感じていた。