「でも私に皇子の役に立つような価値があるとは正直思えないです」
それを聞いた大泊瀬皇子は、何故かひどく愕然とした態度を彼女に見せる。
そして彼は急に彼女から少し体を離した。
韓媛も一体どうしたのだろうかと少し不思議そうにして、そんな彼を見つめた。
そして彼はいよいよ我慢の限界を越えたようで、彼女に自身の本音をぶつけた。
「韓媛、お前もいい加減に気付け!! 俺はお前のことが好きなんだ。そんなお前をどうして殺せるっていうんだ!!」
(え、大泊瀬皇子が私のことを好き?)
韓媛が一瞬何のことだか分からないといった表情をして見せると、彼は強引に彼女の顔を上げさせる。そして彼女の唇をそのまま自身の口でふさいだ。
韓媛は皇子から急に口付けされたことに気付き、思わず彼から離れようとした。
だが彼は彼女の背中に腕を回して、彼女が離れようとするのを止めさせる。
本人の腕の力はとても強かったが、思いのほか彼からの口付けは優しかった。
結局韓媛は彼から離れることができず、そのまま彼の口付けを受け続けることになる。
そしてしばらくして、やっと大泊瀬皇子は彼女から唇を離した。
韓媛は余りのことに体から少し力がぬけ、そして頬も少し赤みがかっていた。
大泊瀬皇子は片手だけ彼女の腰に回し、もう片方の手をそのまま彼女の頬に添えて言った。
「韓媛、これで分かったか。俺がお前のことをどう思ってるのか」
韓媛もさすがにここまでされるとそれは十分に理解した。
だがそうなると少し疑問に思うことも出てくる。まずはあの皇子の婚姻の問題だ。
「でも大泊瀬皇子いってましたよね、自分には心に決めた女性がいるって」
そもそも韓媛はこの件が原因で悩んでいた。彼には意中の女性がいるからと。
それを聞いた皇子は、両手で彼女の腰を持ち直し、続けて話した。
「確かにその件は本当に紛らわしくしてすまなかった。その女性というのはお前のことだ。
だが先に正妃の話しが上がったので、先送りにせざる得なかった……」
(皇子そういうことだったの。でも意中の女性は前々からいたような感じに見えた。でも私は彼とは4年も会っていなかったのに)
「でも私と大泊瀬皇子は4年もの間会っていませんでしたよね?。それなのにどうして皇子が私のことを」
その時韓媛は自分でいってみて、ふと何か大事なことを忘れていないかと考えてみる。
(大泊瀬皇子は前々から私のことが好きだった……)
「そういえば昔、大泊瀬皇子が私を妃にするとかいっていたことがありましたよね。まさかその頃から?」
大泊瀬皇子はそれを聞いて、大きくため息をして見せる。
「確かにあの時は今程本気でいった訳ではない。だがあの頃から俺はお前を妃にしたいとはずっと思っていた」
韓媛からしてみればこれはかなり意外だ。当時大泊瀬皇子はまだ12歳で、どうもその頃から彼は自分のことを好いていたようだ。
「すみません、大泊瀬皇子。あの時はてっきり冗談でいってるものとばかりに……」
「まぁ恐らくそうだろとは思っていたが」
皇子は彼女からはっきりそう言われてしまい、少し気付いたような表情を見せる。
(あら、大泊瀬皇子を少し傷付けてしまったかしら?)
それから大泊瀬皇子は、韓媛にこれまでの経過を話すから聞いて欲しいといってきた。
なので韓媛もとりあえずは彼の話しを聞いてみることにした。
それを聞いた大泊瀬皇子は、何故かひどく愕然とした態度を彼女に見せる。
そして彼は急に彼女から少し体を離した。
韓媛も一体どうしたのだろうかと少し不思議そうにして、そんな彼を見つめた。
そして彼はいよいよ我慢の限界を越えたようで、彼女に自身の本音をぶつけた。
「韓媛、お前もいい加減に気付け!! 俺はお前のことが好きなんだ。そんなお前をどうして殺せるっていうんだ!!」
(え、大泊瀬皇子が私のことを好き?)
韓媛が一瞬何のことだか分からないといった表情をして見せると、彼は強引に彼女の顔を上げさせる。そして彼女の唇をそのまま自身の口でふさいだ。
韓媛は皇子から急に口付けされたことに気付き、思わず彼から離れようとした。
だが彼は彼女の背中に腕を回して、彼女が離れようとするのを止めさせる。
本人の腕の力はとても強かったが、思いのほか彼からの口付けは優しかった。
結局韓媛は彼から離れることができず、そのまま彼の口付けを受け続けることになる。
そしてしばらくして、やっと大泊瀬皇子は彼女から唇を離した。
韓媛は余りのことに体から少し力がぬけ、そして頬も少し赤みがかっていた。
大泊瀬皇子は片手だけ彼女の腰に回し、もう片方の手をそのまま彼女の頬に添えて言った。
「韓媛、これで分かったか。俺がお前のことをどう思ってるのか」
韓媛もさすがにここまでされるとそれは十分に理解した。
だがそうなると少し疑問に思うことも出てくる。まずはあの皇子の婚姻の問題だ。
「でも大泊瀬皇子いってましたよね、自分には心に決めた女性がいるって」
そもそも韓媛はこの件が原因で悩んでいた。彼には意中の女性がいるからと。
それを聞いた皇子は、両手で彼女の腰を持ち直し、続けて話した。
「確かにその件は本当に紛らわしくしてすまなかった。その女性というのはお前のことだ。
だが先に正妃の話しが上がったので、先送りにせざる得なかった……」
(皇子そういうことだったの。でも意中の女性は前々からいたような感じに見えた。でも私は彼とは4年も会っていなかったのに)
「でも私と大泊瀬皇子は4年もの間会っていませんでしたよね?。それなのにどうして皇子が私のことを」
その時韓媛は自分でいってみて、ふと何か大事なことを忘れていないかと考えてみる。
(大泊瀬皇子は前々から私のことが好きだった……)
「そういえば昔、大泊瀬皇子が私を妃にするとかいっていたことがありましたよね。まさかその頃から?」
大泊瀬皇子はそれを聞いて、大きくため息をして見せる。
「確かにあの時は今程本気でいった訳ではない。だがあの頃から俺はお前を妃にしたいとはずっと思っていた」
韓媛からしてみればこれはかなり意外だ。当時大泊瀬皇子はまだ12歳で、どうもその頃から彼は自分のことを好いていたようだ。
「すみません、大泊瀬皇子。あの時はてっきり冗談でいってるものとばかりに……」
「まぁ恐らくそうだろとは思っていたが」
皇子は彼女からはっきりそう言われてしまい、少し気付いたような表情を見せる。
(あら、大泊瀬皇子を少し傷付けてしまったかしら?)
それから大泊瀬皇子は、韓媛にこれまでの経過を話すから聞いて欲しいといってきた。
なので韓媛もとりあえずは彼の話しを聞いてみることにした。