医者は身体を休めろと言っていたのに、あんた、一体何をやっているんだと俺は頭を抱えてしまった。喧嘩といっても、昔みたいに暴力に訴える事はない。大声ではなく、互いに愚痴と嫌味を言いあうといものだった。
「病気なんだから煙草ぐらいやめろ」
と俺が言えば親父は、
「酒も辞めたのに煙草もやめろというのは酷だ」
と反論する。維持費が馬鹿にならない機械修理の店を閉じろと指摘すれば、水道光熱費ぐらいは自分で稼げると主張してくる。実際はちっとも足しにならない額であり、俺の貯金を崩して払っていた。
ここ二年は禁煙に成功していた俺だったが、結局ストレスもあって喫煙を再開した。目の前の病人に、昔と変わらず室内で好きなだけ煙草を吸うところを見せられて、我慢している自分が馬鹿らしくなったのだ。
俺が自分のアパートに戻るのは、ほとんど風呂と睡眠のためだけで、酒を飲みに行く暇もなかった。親父は免疫力が低下していたから、少しの事で体調を崩すくせに、俺が少し目を離すと仕事に没頭して食事と薬を忘れたりする。
「病気なんだから煙草ぐらいやめろ」
と俺が言えば親父は、
「酒も辞めたのに煙草もやめろというのは酷だ」
と反論する。維持費が馬鹿にならない機械修理の店を閉じろと指摘すれば、水道光熱費ぐらいは自分で稼げると主張してくる。実際はちっとも足しにならない額であり、俺の貯金を崩して払っていた。
ここ二年は禁煙に成功していた俺だったが、結局ストレスもあって喫煙を再開した。目の前の病人に、昔と変わらず室内で好きなだけ煙草を吸うところを見せられて、我慢している自分が馬鹿らしくなったのだ。
俺が自分のアパートに戻るのは、ほとんど風呂と睡眠のためだけで、酒を飲みに行く暇もなかった。親父は免疫力が低下していたから、少しの事で体調を崩すくせに、俺が少し目を離すと仕事に没頭して食事と薬を忘れたりする。