ティーゼは言葉が出て来なくて、それでも自分の気持ちをきちんと伝えなくてはと思い、彼のプロポーズに応えるべく、どうにか頷いて見せた。
「ああ、ティーゼ。なんて可愛いんだ。傷跡にキスをさせて欲しい」
「かッ、かわ……!?」
反論する時間も与えられないまま、クリストファーの腕が腰に回って抱き上げられてしまった。
ティーゼは、自分の胸の位置にある彼の顔を、茫然と見下ろした。
その時、周りから祝福するような拍手が上がって、ティーゼはビクリとした。ここが舞踏会で、多くの人々がいるのだと遅れて思い出した途端、こちらに向けられる大勢の人々の視線へ目を向けて、これまで以上の羞恥に襲われて震えた。
この中に、ルイやマーガリー嬢、ルチアーノもいると思うと、もう逃げ出したいぐらいに恥ずかしくて仕方がなかった。抱き上げている彼の腕の熱よりも、顔が熱い。
「ティーゼ、僕だけを見て」
嫉妬してしまうよ――
そう笑うような声が聞こえた時、傷跡にキスをされた。ちゅっと肌を吸われて、ティーゼは「ふぎゃっ」と彼の腕の中で飛び上がった。
「ああ、ティーゼ。なんて可愛いんだ。傷跡にキスをさせて欲しい」
「かッ、かわ……!?」
反論する時間も与えられないまま、クリストファーの腕が腰に回って抱き上げられてしまった。
ティーゼは、自分の胸の位置にある彼の顔を、茫然と見下ろした。
その時、周りから祝福するような拍手が上がって、ティーゼはビクリとした。ここが舞踏会で、多くの人々がいるのだと遅れて思い出した途端、こちらに向けられる大勢の人々の視線へ目を向けて、これまで以上の羞恥に襲われて震えた。
この中に、ルイやマーガリー嬢、ルチアーノもいると思うと、もう逃げ出したいぐらいに恥ずかしくて仕方がなかった。抱き上げている彼の腕の熱よりも、顔が熱い。
「ティーゼ、僕だけを見て」
嫉妬してしまうよ――
そう笑うような声が聞こえた時、傷跡にキスをされた。ちゅっと肌を吸われて、ティーゼは「ふぎゃっ」と彼の腕の中で飛び上がった。