その時点で、ティーゼの体力と精神力は底を尽いた。
しかし、浴室から担ぎ出されて、ぐったりとしている間にももみくちゃにされた。何をされているのか把握出来ないぐらいに作業は進行してしまい、ティーゼは何度か意識が飛んだ。
時間経過がよく分からない。「起きて下さいまし」と何度か声を掛けられたが、ティーゼは記憶が曖昧だった。コルセットを閉められた際には「うぎゃっ」と慣れない締め付け感に飛び起きたが、抵抗は無駄だと知って、ティーゼはまた意識を飛ばした。
「とてもお綺麗ですわ」
「でも、髪はそのままで良かったのかしら。上げた方が女性らしく――」
「わたくしたちは、あの方のご要望に従うだけですわ」
「お人形さんみたいねぇ。もっと飾ってはダメかしら?」
「駄目よ、コレット。装飾品は勝手に贈らないよう、言い付けられておりますもの」
囁かれる声に、もみくちゃにされていた手が止まっている事に気付いて、ティーゼは、ハッと意識を取り戻した。
しかし、浴室から担ぎ出されて、ぐったりとしている間にももみくちゃにされた。何をされているのか把握出来ないぐらいに作業は進行してしまい、ティーゼは何度か意識が飛んだ。
時間経過がよく分からない。「起きて下さいまし」と何度か声を掛けられたが、ティーゼは記憶が曖昧だった。コルセットを閉められた際には「うぎゃっ」と慣れない締め付け感に飛び起きたが、抵抗は無駄だと知って、ティーゼはまた意識を飛ばした。
「とてもお綺麗ですわ」
「でも、髪はそのままで良かったのかしら。上げた方が女性らしく――」
「わたくしたちは、あの方のご要望に従うだけですわ」
「お人形さんみたいねぇ。もっと飾ってはダメかしら?」
「駄目よ、コレット。装飾品は勝手に贈らないよう、言い付けられておりますもの」
囁かれる声に、もみくちゃにされていた手が止まっている事に気付いて、ティーゼは、ハッと意識を取り戻した。