飛竜は、上空高く舞い上がったところで、すぐに安定飛行へと入った。肌を打つ暴風はなく、心地良い風が髪と衣服をはためかせた。
ティーゼは、恐ろしくて下を見る事が出来なかった。
「こいつらは魔力を持ってますから、風の抵抗もあまりないですし、気持ちが良いでしょう?」
「だ、団長さん、かか身体の震えが止まりませんッ。高いですッ」
「ははは、大丈夫ですよ。こいつらは人間を落としたりしませんから」
どれぐらい飛んだ頃だろうか。途中で唐突に、ルイとルチアーノを乗せた飛竜が進路を変え、マーガリーの飛竜も、彼らとは逆方向へそれ始めた。
「団長さん、ルイさん達が離れていっちゃいますけど?」
「彼らは、それぞれが屋敷を持っていますからね。そこに飛竜を着陸させるんですよ。俺達は、真っ直ぐ王宮に向かいます」
ああ、本当にそっちでドレスアップするんだ、とティーゼはげんなりとした。
「……あの、ずっとお祭り騒ぎなのは分かりますけど、朝早くから動かなくてもいいのでは……?」
ティーゼは、恐ろしくて下を見る事が出来なかった。
「こいつらは魔力を持ってますから、風の抵抗もあまりないですし、気持ちが良いでしょう?」
「だ、団長さん、かか身体の震えが止まりませんッ。高いですッ」
「ははは、大丈夫ですよ。こいつらは人間を落としたりしませんから」
どれぐらい飛んだ頃だろうか。途中で唐突に、ルイとルチアーノを乗せた飛竜が進路を変え、マーガリーの飛竜も、彼らとは逆方向へそれ始めた。
「団長さん、ルイさん達が離れていっちゃいますけど?」
「彼らは、それぞれが屋敷を持っていますからね。そこに飛竜を着陸させるんですよ。俺達は、真っ直ぐ王宮に向かいます」
ああ、本当にそっちでドレスアップするんだ、とティーゼはげんなりとした。
「……あの、ずっとお祭り騒ぎなのは分かりますけど、朝早くから動かなくてもいいのでは……?」