精霊王の恩恵と祝福は、世界が一瞬明るく見えるほど、大気を浄化してしまうという。
それを知る者は、『予言の精霊』の血を持った人間が、その特性を開花する瞬間を心待ちにし、楽しみにしているのだが、――彼らの最大の特徴であるソレは、強制や他者の意思では決して起こせない奇跡でもあるので、居合わせるのは難しい。
真実を知れば欲しがる人間もいるし、知らなくとも憧れる人間はいる。
不思議と『予言の精霊』の血を引く人間に悪さが出来なくなってしまうのは、彼らが精霊王に愛され、魂と器に、浄化作用という特別な祝福を与えられているせいだろう。
他の精霊族とは違い、魔法などの力を授からなかった『予言の精霊』は、限りなく無力に近い。しかし、精霊王の次に誕生した最古の精霊族と呼ばれ、彼らは精霊界の空気を清めるために、精霊王のそばにあるとも語られていた。
けれど予言の精霊の血を引くとはいえ、相手は平民だ。それが、侯爵家の跡取りと結婚なんて出来るはずもない。
それを知る者は、『予言の精霊』の血を持った人間が、その特性を開花する瞬間を心待ちにし、楽しみにしているのだが、――彼らの最大の特徴であるソレは、強制や他者の意思では決して起こせない奇跡でもあるので、居合わせるのは難しい。
真実を知れば欲しがる人間もいるし、知らなくとも憧れる人間はいる。
不思議と『予言の精霊』の血を引く人間に悪さが出来なくなってしまうのは、彼らが精霊王に愛され、魂と器に、浄化作用という特別な祝福を与えられているせいだろう。
他の精霊族とは違い、魔法などの力を授からなかった『予言の精霊』は、限りなく無力に近い。しかし、精霊王の次に誕生した最古の精霊族と呼ばれ、彼らは精霊界の空気を清めるために、精霊王のそばにあるとも語られていた。
けれど予言の精霊の血を引くとはいえ、相手は平民だ。それが、侯爵家の跡取りと結婚なんて出来るはずもない。