稼ぐよりも旅事態を楽しむ者もいると聞くので、ティーゼは、そういったメンバーを期待していた。
「出来るだけ早くパーティーを組みたいんですけど、アドバイスはありますか?」
すると、クラバートが「おぅ……」と、よく分からない声をもらした。彼は若干後ずさりし、ゴクリ、と喉仏を上下させた。
「い、急がない方が良いと思いますよ、うん。おじさんも元は流れ者だったのでギルド経験はありますけど、その、女の子の方は大抵、永久就職になっちゃうと言いますか……」
「ずっとギルド務めの人っていないと聞きましたけど、永久就職なんてあるんですか?」
「簡単に申しますと手篭にされ――おっほんッ。とにかく、幼馴染様が心配されますから、決して、決して先走らないようお願いします! 世界とギルドの平和のためにも!」
ティーゼは「大袈裟だなぁ」と笑っておいたが、クラバートは「とにかく幼馴染様に一度、相談されてから動くようにお願いしますッ」と再三念を押して、部下と共に来た道を戻っていった。
※※※
クラバートを見送ってすぐ、ルイが、ティーゼを見降ろしこう言った。
「出来るだけ早くパーティーを組みたいんですけど、アドバイスはありますか?」
すると、クラバートが「おぅ……」と、よく分からない声をもらした。彼は若干後ずさりし、ゴクリ、と喉仏を上下させた。
「い、急がない方が良いと思いますよ、うん。おじさんも元は流れ者だったのでギルド経験はありますけど、その、女の子の方は大抵、永久就職になっちゃうと言いますか……」
「ずっとギルド務めの人っていないと聞きましたけど、永久就職なんてあるんですか?」
「簡単に申しますと手篭にされ――おっほんッ。とにかく、幼馴染様が心配されますから、決して、決して先走らないようお願いします! 世界とギルドの平和のためにも!」
ティーゼは「大袈裟だなぁ」と笑っておいたが、クラバートは「とにかく幼馴染様に一度、相談されてから動くようにお願いしますッ」と再三念を押して、部下と共に来た道を戻っていった。
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クラバートを見送ってすぐ、ルイが、ティーゼを見降ろしこう言った。