「…………もしかして、私と彼女の話し、聞いてました?」
思わず尋ねると、主人の脇に控えていたルチアーノが、身の潔白を主張するように「私はお止めしました」と偉そうに言い切った。
「陛下には、大人しく待っている方が良いと助言致しましたが、勝手に飛び出されてしまったので、仕方なく上空から、あなた方のやりとりに聞き耳を立てておりました」
「ルチアーノさん、聞き耳を立てている時点で同罪です。むしろ好奇心たっぷりみたいな感じが露骨に伝わって来ました。というか、ルイさんは空を飛んでまで話を聞きたかったんですか!?」
有り得ねぇッ、というかなんで気付かなかったんだ私!
頭を抱えかけたティーゼは、その現場を想像して、二人が空を飛んでいる様子を見てみたかったような気もした。どんな翼をしているのだとか、少し人型を解いていたかもしれないと考えると、小さな興味は湧く。
思考の論点がすり替わって冷静になったところで、ティーゼは、ルイが微笑ましげに笑う声を聞いて顔を上げた。
思わず尋ねると、主人の脇に控えていたルチアーノが、身の潔白を主張するように「私はお止めしました」と偉そうに言い切った。
「陛下には、大人しく待っている方が良いと助言致しましたが、勝手に飛び出されてしまったので、仕方なく上空から、あなた方のやりとりに聞き耳を立てておりました」
「ルチアーノさん、聞き耳を立てている時点で同罪です。むしろ好奇心たっぷりみたいな感じが露骨に伝わって来ました。というか、ルイさんは空を飛んでまで話を聞きたかったんですか!?」
有り得ねぇッ、というかなんで気付かなかったんだ私!
頭を抱えかけたティーゼは、その現場を想像して、二人が空を飛んでいる様子を見てみたかったような気もした。どんな翼をしているのだとか、少し人型を解いていたかもしれないと考えると、小さな興味は湧く。
思考の論点がすり替わって冷静になったところで、ティーゼは、ルイが微笑ましげに笑う声を聞いて顔を上げた。