その結果報告を聞いて、ティーゼは、どう反応すれば良いか戸惑った。てっきりマーガリー嬢なら、「とりあえずもらっておくわ」ぐらいには受け取ってくれるだろうと考えていただけに、言葉もなく走り去ったという行動は予想外だった。
「……それって、どういう事ですか? まさか、そこまでキ――」
「恥ずかしかったのじゃないかな。少しは僕の気持ちが届いてくれたようで、とても嬉しいよ。手紙ってすごいねぇ」
ルイが眩しい笑顔で言いきったので、ティーゼは、複雑な胸中のまま「そうですね」とひとまず相槌を打っておいた。
ティーゼとしては、恋するルイのポジティブ思考による観察眼はあてにしていなかった。そもそも、マーガリー嬢は恥ずかしがるような年頃ではないし、走って逃げ去ったというのなら、好きか嫌いか、その両極端の可能性しか思い浮かばない。
とはいえ、二人のやりとりを思い返す限りでは、走って逃げるほど、マーガリー嬢がルイを嫌っているようにも思えないのだ。
「……それって、どういう事ですか? まさか、そこまでキ――」
「恥ずかしかったのじゃないかな。少しは僕の気持ちが届いてくれたようで、とても嬉しいよ。手紙ってすごいねぇ」
ルイが眩しい笑顔で言いきったので、ティーゼは、複雑な胸中のまま「そうですね」とひとまず相槌を打っておいた。
ティーゼとしては、恋するルイのポジティブ思考による観察眼はあてにしていなかった。そもそも、マーガリー嬢は恥ずかしがるような年頃ではないし、走って逃げ去ったというのなら、好きか嫌いか、その両極端の可能性しか思い浮かばない。
とはいえ、二人のやりとりを思い返す限りでは、走って逃げるほど、マーガリー嬢がルイを嫌っているようにも思えないのだ。