表面上の傷が塞がった頃、皆で見せあった中で、リーダーであった彼の腕だけ、不自然な肉付きになって色も大きく変色していた。これでよく、ティーゼの傷口を抑えられたものだと一同で驚愕したほどだ。
ルチアーノが、じっとこちらを見ている事に気付き、ティーゼは興味があるのだろうかと小首を傾げた。
人間と魔族の感覚的な違いはあるだろうが、言葉にするよりも、実際に見た方が酷くないことが分かってもらえるような気がした。つらつらと説明を重ねるより手っ取り早いように思えて、ティーゼは軽い気持ちで「見てみます?」と提案してみた。
「首の左付け根辺りから入っているので、ちょっと襟を緩めたら見えますよ」
言いながらシャツの第一ボタンを解くと、彼が椅子を寄せて来た。
すぐにでも拒否されるだろうと思っていたティーゼは、「『いらないです』って言わないのか……」と少し意外に感じながらも、襟を少し開いて見せた。
ティーゼは、傷跡のある部分が目にとまりやすいよう、顔を右側へとそらしながら「見えますか?」と訊いてみた。ルチアーノが、そこを覗き込むように身体を近づけて来たのが分かったが、顔ごと頭をそらしているので、彼の反応は見えなかった。
ルチアーノが、じっとこちらを見ている事に気付き、ティーゼは興味があるのだろうかと小首を傾げた。
人間と魔族の感覚的な違いはあるだろうが、言葉にするよりも、実際に見た方が酷くないことが分かってもらえるような気がした。つらつらと説明を重ねるより手っ取り早いように思えて、ティーゼは軽い気持ちで「見てみます?」と提案してみた。
「首の左付け根辺りから入っているので、ちょっと襟を緩めたら見えますよ」
言いながらシャツの第一ボタンを解くと、彼が椅子を寄せて来た。
すぐにでも拒否されるだろうと思っていたティーゼは、「『いらないです』って言わないのか……」と少し意外に感じながらも、襟を少し開いて見せた。
ティーゼは、傷跡のある部分が目にとまりやすいよう、顔を右側へとそらしながら「見えますか?」と訊いてみた。ルチアーノが、そこを覗き込むように身体を近づけて来たのが分かったが、顔ごと頭をそらしているので、彼の反応は見えなかった。