コウキは昼夜問わず、大きな荷物を背負って出掛ける。殆ど家にいない。
仕事は何をしているのか?あの写真はコウキが撮ったのか?プライベートに関与しない、と言った手前聞き出せずにいた。
コウキは優しいから何かの会話の弾みで聞けばスッと教えてくれそうだ気もするけれど。
そんな事を考えながらまたあのモノクロの写真を眺めていたら、朝日が昇り始める時間、玄関のチャイムの音がした。
ん?こんな時間に誰?コウキが鍵を忘れたのか?
ロクにドアスコープを確認もせずに鍵を開けて私はギョッとした。
眠っているコウキに肩を貸している見知らぬ男の人。
その男の人は、太陽のような明るい無邪気な雰囲気と声で、あっけらかんと「あ、君、コウキが拾った子猫のマリアちゃん?俺はトモキー。よろしくねー。コウキ酔い潰れちゃったから部屋運ぶね。よいしょっと」
「あ、はい……」
随分マイペースな人だな。コウキの友達かな。
お茶でも入れるか。
コップに麦茶を注いでいると、コウキの部屋からトモキさんが戻ってきた。
「あ、お茶!丁度飲みたかったんだよねー。ありがと。マリアちゃん、意外と気が利くんだね。コウキの家に居候だなんてどんな女なのかちょっと興味あったんだよねー」
それは、明らかな悪意が含まれていた。
「トモキさんはコウキが大好きなんですね」
「そうだよ?俺、コウキがダイスキ。だから、もう一度コウキを傷付ける女が現れたら許さない。じゃ、そういう事だから。おやすみー。麦茶ありがと」
麦茶を一気に飲み干し、手をひらひらとさせながら、トモキさんは部屋からあっさり出て行った。
“コウキをもう一度傷付ける女”やたらとその言葉が耳に残った。
仕事は何をしているのか?あの写真はコウキが撮ったのか?プライベートに関与しない、と言った手前聞き出せずにいた。
コウキは優しいから何かの会話の弾みで聞けばスッと教えてくれそうだ気もするけれど。
そんな事を考えながらまたあのモノクロの写真を眺めていたら、朝日が昇り始める時間、玄関のチャイムの音がした。
ん?こんな時間に誰?コウキが鍵を忘れたのか?
ロクにドアスコープを確認もせずに鍵を開けて私はギョッとした。
眠っているコウキに肩を貸している見知らぬ男の人。
その男の人は、太陽のような明るい無邪気な雰囲気と声で、あっけらかんと「あ、君、コウキが拾った子猫のマリアちゃん?俺はトモキー。よろしくねー。コウキ酔い潰れちゃったから部屋運ぶね。よいしょっと」
「あ、はい……」
随分マイペースな人だな。コウキの友達かな。
お茶でも入れるか。
コップに麦茶を注いでいると、コウキの部屋からトモキさんが戻ってきた。
「あ、お茶!丁度飲みたかったんだよねー。ありがと。マリアちゃん、意外と気が利くんだね。コウキの家に居候だなんてどんな女なのかちょっと興味あったんだよねー」
それは、明らかな悪意が含まれていた。
「トモキさんはコウキが大好きなんですね」
「そうだよ?俺、コウキがダイスキ。だから、もう一度コウキを傷付ける女が現れたら許さない。じゃ、そういう事だから。おやすみー。麦茶ありがと」
麦茶を一気に飲み干し、手をひらひらとさせながら、トモキさんは部屋からあっさり出て行った。
“コウキをもう一度傷付ける女”やたらとその言葉が耳に残った。