「………」 「どうかな? やっぱり私も、こんな私でも、死ぬときくらいは誰かと手を繋いでいたいって思うよ」 「わかった」 吸血鬼の指が、私の首筋に触れる。 「真紅の血はもらう。最期のとき――俺が傍にいる」 「……うん」 また、牙が首筋に触れた。