(ば、ばれた! というかこの状況は完全に不審者?!)
女の子は顔をこわばらせて警戒すると、ゆっくりと逃げる態勢になる。
まずいと思った琴子は咄嗟に声を出した。
「ごめんなさい! あまりにあなたの金魚すくいがうますぎて、つい見入ってしまったの!」
「……」
「よかったら、コツ教えてもらえないかな?」
「……」
女の子は琴子の言葉にこくりと頷いたあと、入っていいよと言って琴子たちを招き入れる。
風が強いため、耳を隠している帽子が飛ばないように手で押さえながら琴子は家の中に入った。
「すごいね、そんなに掬って」
「すごくないよ。こんなんじゃ優勝できない」
「優勝したいの?」
「うん」
「まさか、景品は高級マスカットじゃ……」
「葵は黙ってて!」
女の子は顔をこわばらせて警戒すると、ゆっくりと逃げる態勢になる。
まずいと思った琴子は咄嗟に声を出した。
「ごめんなさい! あまりにあなたの金魚すくいがうますぎて、つい見入ってしまったの!」
「……」
「よかったら、コツ教えてもらえないかな?」
「……」
女の子は琴子の言葉にこくりと頷いたあと、入っていいよと言って琴子たちを招き入れる。
風が強いため、耳を隠している帽子が飛ばないように手で押さえながら琴子は家の中に入った。
「すごいね、そんなに掬って」
「すごくないよ。こんなんじゃ優勝できない」
「優勝したいの?」
「うん」
「まさか、景品は高級マスカットじゃ……」
「葵は黙ってて!」