「でも困りました。私にはあなたが必要なのです。なでなでうさぎさんがいなくては神社も私も寂しいですわ」

「へ……?さみ……しい……?」

 なでなでうさぎが虚を突かれたように驚く。

「はい、あなたが必要なの」

 どれくらいの時間がたっただろうか。
 その場にいる皆が雫の発言に集中していた。
 するとなでなでうさぎは頬を赤らめ、もじもじしながら衝撃の言葉を放った。

「雫様がそういうのであれば、帰ろうかな……」

「ええーーーーーーーーーー!!!!」

 その場にいた皆が驚いた。
 あれだけ苦労していたのに、雫の「かっこいい」の一言で帰ると言い出したのだ。

「うそでしょ……なんだったのこれ……」

 町を巻き込み、ミコの力をフル活用した結果も虚しく、雫のただの一言であっけなく事件は解決したのだった。