そんな最新時代とも呼ばれるこの時代、私に驚くべき出来事が起こった。

 私、来栖(くるす)ナノカの机の中に、一通の手紙が入っていたのだ。

 ―――イマドキこんな古風な告白するか?
 
 頭をよぎったひとりごとは、ただの照れ隠しである。


 ヒトが少ないから、恋愛ゴトは結構頻繁に起こる。 
付き合って、別れて。その繰り返しだ。

だけど、形に残るコトバ系統は初めてだったので、結構嬉しかったりもする。

 喜びと恥じらいを噛みしめ、もう一度手紙に視線を向ける。 一字も逃さないよう目で追った。