「はい」

紗世はスマホのアラームを設定し、席につく。

鞄から結城特製マニュアルを取り出し、結城に指定されたページを開く。

結城は席につくなり、鞄から青汁スティックと、ミネラルウォーターのペットボトルを取り出す。

机の引き出しを開け、まっさらの紙コップを手に取り青汁スティックとミネラルウォーターを同時に注ぐ。

結城はそれをグイッと一気に飲み干し、「麻生、昼ご飯はちゃんと食っとけよ」ポツリ言い、机にうつ伏せる。

「麻生くん、食べないか? 四越のカツサンド」

「わあーっ、編集長ありがとうございます。珈琲淹れて来ますね」

紗世は給湯室で3人分の珈琲を淹れて、戻ってくる。

「編集長、どうぞ」

「ありがとう、ん? 麻生くん。由樹は珈琲、飲まないよ」

「そうなんですか?」