「それで神宮にも相談しなかったのか……」
「うん……。咲桜は結構一人で色々こなせちゃうタイプだから、人への頼りどころ、ずれてて」
「そんな感じだな」
うんうん、と肯く。咲桜が大すきで甘えてほしい甘やかしたい神宮は、淋しかったんだろうなあ。
……じんぐー、いつの間にキャラ改変したんだお前は。笑ったカオすら見たこと数えるほどだったのによ。
物思いにふけってみる。だから反動で、あそこまでいちゃついていたのだろうか。淋しさが爆発して。……雲居と春芽に報告だな。
「……笑満ちゃんは、被害なかった?」
「頼のこと? あたしはなんもないよ」
「ほんと? ……それならいいんだけど」
「あたしより遙音くんの方が
「笑満~」
「ぎゃーっ!」
恐怖、再び。
ぼーっと現れた日義。俺は悲鳴をあげながらも、笑満ちゃんと日義の間に立ちはだかった。
「おまっ、何でこんなとこまで来んだよ!」
噛んだ。
日義はぼーっとした瞳で、俺とその後ろの笑満ちゃんを見た。
「……咲桜は盾にするのに笑満は護るんですか?」
「咲桜の盾はあいつ一人で十分だろ」
「………そうなんですよ、一人で十分なんですよ……」
疲れたようなため息。笑満ちゃんはひょこっと俺の後ろから顔を出した。
「どうしたの、頼」
「んー……先生んとこ行ってきた」
「カチコミか⁉」
思わず叫んだ。ことを起こすの早過ぎだろう!
「別に脅してません。ちゃんと――先生、咲桜のことすきなのかなって、気になって」
………。
「ありゃあ存分にすき過ぎるだろ」
「です。……あー、咲桜に彼氏が出来るなんて……彼女だったらいつでも出来そうだったのに……」
え。