「そんなことあったんだ……」

俺は笑満ちゃんと公園にいた。俺が出くわしたと出来事を聞いて、笑満ちゃんは長くため息を吐(つ)いた。

ベンチで隣に座る俺は首を傾げた。

「笑満ちゃんは……知ってたの? 日義のこと」

「うん、まあ。でも、頼が咲桜を追い掛け回したのは小一の頃で、あたしが転校した頃にはもう大分落ち着いてたから、はっきり見たことはなかったけど」

「……抵抗なかった? あんな奴と友達でいるの……言い方悪いけど」

「あたしが友達になったのは咲桜の方なんだよ。頼は咲桜にくっついてきた感じ」

「おまけ扱い?」

「そんなとこ。……ふつーにしてればただの頭いい奴なんだけど……」

はー……と、笑満ちゃんからまたため息が出る。ただの頭のいい奴というのもすごい表現だなあ。

「咲桜が、頼に同性の友達作ってほしいって思ってるのは知ってたから。いつまでも自分だけじゃ駄目っていう意識、咲桜強くて」