特殊部隊のエースであり、戦闘から家事全般を容易くこなしてしまうあらゆる分野における専門者
普段からメイド服に身を包み、特殊部隊内でも一目置かれる存在。
彼女の料理を一度口にすると、以降はどんな高級店ですら物足りなく感じてしまうという料理の達人でもある。
これでまだ十五歳だというのだから世の中は本当に謎が多すぎる。
「百回戦ったら百回ともシェリーが勝つでしょうね。場数も能力も違いすぎますからね」
「そうだろう? であれば君が言うほどの化け物とは私は思わないけどね」
今はそうだとしても、五年、十年後はわからない。それだけのものを彼女からは感じたけど……
それになんだろう、この違和感は。それ以外に彼女から何かを感じ取ったから戦慄したはずなのに。
ダメだ。今はピンとこない。
「ただ……うん、一応候補としてマークだけはしておくか」
「候補?」
「すまない、今のは気にしないでくれ。何はともあれ君はちょっと気にしすぎだよ」
何の候補か? 聞いたら余計に寿命が縮む思いをしそうだから聞くのはやめておこう。これこそが長生きの秘訣でもある。
「そうですよね。自分の考えすぎかもしれません。それともう一つ、彼女と一緒にいたメイドについてなのですが……」
「メイド? マルグリット嬢のメイドかな? その子がどうかしたのかい?」
「彼女は魔力がゼロなんです。少ないとかじゃないんです。魔力が全くない存在なんです」
「魔力が全くない? そんなバカな…… この世界で生きる全ての生命体…… 動物にも植物にも大気にすら魔力が存在するというのに? そんな話聞いたこともないよ。君の見間違えなんじゃないのかい?」
司祭様は眉間に皺を寄せて頭を捻っている。そりゃ、そうだよな。僕も同じ感想だし。
「僕も最初はそう思ったので『魔力視』を何度も行ったんです。結果は変わりませんでした」
「うーん、それが本当だとしたら特殊な事例だね」
「あの…… 調べることは調べ終わったと思うので、そろそろ本部の方に復帰を……」
普段からメイド服に身を包み、特殊部隊内でも一目置かれる存在。
彼女の料理を一度口にすると、以降はどんな高級店ですら物足りなく感じてしまうという料理の達人でもある。
これでまだ十五歳だというのだから世の中は本当に謎が多すぎる。
「百回戦ったら百回ともシェリーが勝つでしょうね。場数も能力も違いすぎますからね」
「そうだろう? であれば君が言うほどの化け物とは私は思わないけどね」
今はそうだとしても、五年、十年後はわからない。それだけのものを彼女からは感じたけど……
それになんだろう、この違和感は。それ以外に彼女から何かを感じ取ったから戦慄したはずなのに。
ダメだ。今はピンとこない。
「ただ……うん、一応候補としてマークだけはしておくか」
「候補?」
「すまない、今のは気にしないでくれ。何はともあれ君はちょっと気にしすぎだよ」
何の候補か? 聞いたら余計に寿命が縮む思いをしそうだから聞くのはやめておこう。これこそが長生きの秘訣でもある。
「そうですよね。自分の考えすぎかもしれません。それともう一つ、彼女と一緒にいたメイドについてなのですが……」
「メイド? マルグリット嬢のメイドかな? その子がどうかしたのかい?」
「彼女は魔力がゼロなんです。少ないとかじゃないんです。魔力が全くない存在なんです」
「魔力が全くない? そんなバカな…… この世界で生きる全ての生命体…… 動物にも植物にも大気にすら魔力が存在するというのに? そんな話聞いたこともないよ。君の見間違えなんじゃないのかい?」
司祭様は眉間に皺を寄せて頭を捻っている。そりゃ、そうだよな。僕も同じ感想だし。
「僕も最初はそう思ったので『魔力視』を何度も行ったんです。結果は変わりませんでした」
「うーん、それが本当だとしたら特殊な事例だね」
「あの…… 調べることは調べ終わったと思うので、そろそろ本部の方に復帰を……」