なんか妙に臭いわね…… それに道路も汚いわ、掃除くらいしてほしいものだわ。
 
 うーん、いそうな雰囲気はあるのよね~、すると途中で私は気になる一軒家を見つけた。
 
 二階建ての建物だけど一階には誰もいないわね。二階に二人いるわね。動きは一人が全く動いてないけど、一人がうろうろしてる感じね。
 
 ここかしら?
 
 私は中身を拝見すべく、コッソリと入口のドアを開けて侵入もといお邪魔することにしました。
 
 人がいるのは二階なので、音を立てないように階段を上っていきます。
 
 二階のドアをコッソリ中を拝見すると、あら不思議。猿轡を嚙まされて、後ろで両手を縛られている女の子がいるじゃありませんか。

 やはり名探偵令嬢マルグリットの真実はいつもひとつ!
 
 私は女の子を軽く観察してみると誘拐犯の事を目で追いかけている事が分かった。下手に刺激しないように観察でもしているように見えるわね。
 
 誘拐犯の方は指を加えながら頭を掻きつつ、部屋の中をウロウロしてる感じ。何かにイラついているのかしら?
 
 さて、ここからどうやって女の子を救出して、誘拐犯を黙らせるかですけど……
 
 手っ取り早いのは魔力展開を使って一気に制圧する事なんでしょうけど、後でナナにバレたらお説教だけじゃすまないわね……。
 
 そうだわ! 認識阻害魔法(インビジブル)はまだ有効だからこっそり女の子に近づいて睡眠魔法(スリープ)で眠ってもらって、誘拐犯がよそ見してる隙を狙って玄関までダッシュして衛兵さんのいる所までとんずらでフィニッシュ。
 
 まさに非の打ちどころがなさすぎて、自分の才能が怖すぎですわぁ。オホホホ。
 
 というわけで早速お邪魔しますね。音を立てないようにドアを私が入れるくらいだけ開けて……と
 
 ウロウロしている誘拐犯にぶつからないように避けてっと……
 
 私は誘拐犯を躱しつつ足音を立てないように忍び足でゆっくり女の子に近づいた。
 
 あなたには申し訳ないけど、少し寝て頂きますね。
 
 私は女の子の目の前まで来たら人差し指を女の子の額に当てて魔法を唱える
 
睡眠魔法(スリープ)

 私が魔法を唱えると彼女は目を閉じて寝てしまった。