「結果が来ましたので報告いたします」

「始末は出来たか?」

「はい」

「三人共か?」

「三人共です」

「ククッ、そうか。こんな簡単に上手くいくとはな…… 目覚めていても可笑しくはないと思っていたのだが、覚醒前だったか、まあいい。これで私の邪魔をするものはもういない」

「はい」

「イザベラ・コンパネーズ…… フィルミーヌ・ルナ・メデリック…… そして」

「マルグリット・グラヴェロット……」

「よし、私はもう行く。後の事は任せる」

「はい」




◇ ◇ ◇ ◇ ◇




 ここは……どこ……?









 まっくらでなにもみえない。









 わたしは……だれ……?









 わからない……じぶんが……なにものなのか……








 たすけて……だれか……









 あれ……とおくに……ひかりが……みえる……









 ひかりのところに……だれか……いる……?









 あのひとは……だれ……?









『まに……ごめ……もうい………たに…………ほしい……』









 よくきこえない……








 もっと……ちかづかなきゃ……








 あなたは……








 そうだ……









 なんで……わすれてたんだろう……








 フィルミーヌ……さま……




 ようやく思い出してきた。
 
 
 
 
 
 ごめんなさい、フィルミーヌ様。




 私はフィルミーヌ様をお守りすることができなかった。




 あなたの役に立つことができませんでした……。




 あなたのナイトにはなれませんでした……。




 私にはもう何もない……。




 私には!!!!何も!!!!!




 何もかもが終わってしまった!!!!!




『いいえ、マルグリット。終わってなどいません。むしろこれからが始まりなのです』




 どういう…… 事でしょう……?




『あなたなら……いえ、あなたにしかできないことなのです』




 私にはできません!あなたを死なせてしまった私には何もできない!




『ごめんなさい、マルグリット。辛い役目を押し付けてしまって。お願いすることしかできない私を許してください』