間に合わ……
った。
止まった……。
マジで息をするのを忘れていたせいか唐突に苦しくなって思いっきり息を吐いて呼吸を思いっきりしていた。
クララはというと顔面が青白くなってカタカタ震えながら私にしがみついている。
「クララさん、しっかりして。私の方を見なさい」
「マ、マルグリット…… 様……」
クララはそのまま意識を失ってしまった。胸に手を当ててみると…… 大丈夫そうね、心臓はちゃんと動いてる。
それにしてもこのヘアピンが原因? 状況から察するにこれが原因としか言い様がない。
もしこれが無理に門をこじ開けていたのだとしたら、これは只のヘアピンじゃなくて魔道具の一種だ。
咄嗟に握りつぶしたから良かったものの、潰さなかったら握っていた私も次は被害にあっていたかもしれない。
そしてこれが用意できるのは一人しかいない。
今回の一連の犯人であることはほぼ確定してたけど、これで完全に裏が取れたわね。
いつまでも彼女をここに寝かせておくわけにはいかない。
一旦屋敷の寝室で寝かせた方がいいでしょう。
と思っていたら犯人が何食わぬ顔で戻って来た。
「あの…… お嬢様とマルグリット様の大きな声が聞こえたので戻って来たのですが何かありましたか?」
思ったより冷静にしてるわね。私が無傷であることに疑問を持たなかったのかしら?
「いえ、クララさんが急激に魔力を消費してしまったせいか倒れてしまったの。一旦お部屋で寝かせてあげたいのだけれど私が運ぶから案内してもらえるかしら?」
「は、はい。畏まりました。お手数をおかけいたします。あの…… マルグリット様は特にお変わりはないでしょうか?」
「私? 私は何ともないわ。クララさんも『魔力暴走』した訳ではありませんからね」
今たしかに顔がピクッと動いたのを確認した。
素人め、その程度で観察令嬢マルグリットの視線から逃れられると思わない事ね。
本当は今ここで問いただしてもいいんだけど、倒れてしまったクララを放ってペトラとやり合う訳にはいかない。
それに恐らくだけど、彼女が傍にいる限りはペトラも私に直接手は出してこないでしょう。
うーん……
った。
止まった……。
マジで息をするのを忘れていたせいか唐突に苦しくなって思いっきり息を吐いて呼吸を思いっきりしていた。
クララはというと顔面が青白くなってカタカタ震えながら私にしがみついている。
「クララさん、しっかりして。私の方を見なさい」
「マ、マルグリット…… 様……」
クララはそのまま意識を失ってしまった。胸に手を当ててみると…… 大丈夫そうね、心臓はちゃんと動いてる。
それにしてもこのヘアピンが原因? 状況から察するにこれが原因としか言い様がない。
もしこれが無理に門をこじ開けていたのだとしたら、これは只のヘアピンじゃなくて魔道具の一種だ。
咄嗟に握りつぶしたから良かったものの、潰さなかったら握っていた私も次は被害にあっていたかもしれない。
そしてこれが用意できるのは一人しかいない。
今回の一連の犯人であることはほぼ確定してたけど、これで完全に裏が取れたわね。
いつまでも彼女をここに寝かせておくわけにはいかない。
一旦屋敷の寝室で寝かせた方がいいでしょう。
と思っていたら犯人が何食わぬ顔で戻って来た。
「あの…… お嬢様とマルグリット様の大きな声が聞こえたので戻って来たのですが何かありましたか?」
思ったより冷静にしてるわね。私が無傷であることに疑問を持たなかったのかしら?
「いえ、クララさんが急激に魔力を消費してしまったせいか倒れてしまったの。一旦お部屋で寝かせてあげたいのだけれど私が運ぶから案内してもらえるかしら?」
「は、はい。畏まりました。お手数をおかけいたします。あの…… マルグリット様は特にお変わりはないでしょうか?」
「私? 私は何ともないわ。クララさんも『魔力暴走』した訳ではありませんからね」
今たしかに顔がピクッと動いたのを確認した。
素人め、その程度で観察令嬢マルグリットの視線から逃れられると思わない事ね。
本当は今ここで問いただしてもいいんだけど、倒れてしまったクララを放ってペトラとやり合う訳にはいかない。
それに恐らくだけど、彼女が傍にいる限りはペトラも私に直接手は出してこないでしょう。
うーん……