それから数日。
テンマ村の活気は、衰えるところを知らなかった。

囚われの住民たちが集落へ戻るとともに、ドワーフやクマベア族たちが加わったことが大きかった。

すでに、彼らの家も建造済みだ。

驚いたことに、俺とシンディーが商談を終え、街から戻る頃には、それらは出来上がっていた。

「むろん、あばら屋ですが、とりあえずの住処としては十分でしょう」

ドワーフ族長・ドワドはこう言うが、その域はまず超えている。

たしかに簡易的な作りではあるが、見たところ、海風で大きく揺すられるようなこともない。

村で溜め込んでいた木材を利用しただけだというが、かなりの精度だった。
ただ彼らは、それでも納得していないようで、

「おい、おらたち受けた恩はーー!?」
「「耳揃えて返すぞっ!!」」

過大なほど懸命に、建築作業に取り組んでくれていた。

仮の作業場では、トンカチ音があふれる。一方、同じくテンマ村へとやってきたクマの獣人らも、やる気は十分だ。