「ただ、あそこは人攫いが出ると言う話もありますし……」
「あぁ。それなら、今日、退治したところですよ。問題ありません」
「そ、そんなまさか! かなり厄介な奴らだったのに」
信じてもらうため、俺は警備隊に受け取った感謝状を見せる。
商人さんは一読して、口をあんぐり開けていた。
自信を持って言う俺の顔を見返し、強く何度も頷く。
「それならば、ぜひルートに加えさせていただきましょう! 私どものグループで、今度そちらまでお伺いいたします!」
こう決断してくれた。
俺は、商人と握手を交わし、シンディーと軽く手を合わせるのであった。