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【古代召喚】
四千年前の古代を生きた者の魂を実体とともに、現代に復活召喚させ、従わせる。
また、そのスキルと同等の能力を得る。
(利用可能能力)
・龍の神力 レベル2/5
・錬金術 レベル1/5……同等エネルギーと引き換えに、様々なものを生成することができる。
領主ポイント 0/1000
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実際、ステータスボードにも追加表記がある。
あまりに凄すぎて、訳が分からない。が、物は試し。
「……錬金作成! って、本当にできた……」
玄関前に積んであった腐りかけの樽に、その錬金魔法をかけてみると、本当に綺麗なものになってしまった。
だが、代わりにそこそこ魔力を消費した感覚がある。
白龍と同程度の魔力のある俺でこうなのだ。
「は、張り切りすぎましたぁ……。もう立てない……! ディル様、おんぶしてくださいませ~」
つまり、シンディーはかなりの消費量ということになる。
彼女は、完全にぺたんと地面へ座り込んでいた。
両手を伸ばし、俺の腰に触れてくる。ちょこちょこと指を動かし、潤んだ目でこちらを見上げる。
仕草は変わらずあざといが、その額には汗が滲んでいて本当に辛そうだ。
立てないほど疲労困憊の状態になってまで、俺のために家を新しくしてくれたのだ。
助けないわけにはいかない。
「あっ、ディル様。お背中、広い! 格好いいし、あったかいし……。あーもうっ、このまま一生ひっついてたい!」
「……いや、無理だろ、それ」
俺はシンディーをおぶって、新居へとなり変わった屋敷に入った。