さて、そんな夢に悩まされつつ元気に出勤している雛子であったが、今日は修一郎は予定があるようで。
修一郎は、休んでもいいと言ってくれたが、寮にいた所ですることもないので、持て余すぐらいならと自ら出勤することにしたのだ。
修一郎が不在の時は、雛子が持っている鍵で出入りや戸締りの管理をすることになっている。
さて修一郎の居ない間に書斎を徹底的に片付けてしまおうか、なんて思いながら歩いていると、思いがけない人物に出会った。
「やあ雛子ちゃん。書庫での仕事はどうだい?綾代にいじめられたりしてないよね?」
「三津島さん!」
穏やかに微笑む彼の名は三津島貴一。
雛子が機関に来たばかりの頃にお世話になった方で、第六部隊編入の推薦もしてくれた。
残念ながらそれは書庫室へと行き先が変わってしまったが、何かと雛子のことを気にかけてくれる優しい人だ。
雛子に対して厳しい目を向ける上官が多い中、三津島は雛子を優しく見守り支えてくれる、まさに頼れる憧れの上司。
「全然そんなことありませんよ!修一郎さんはとっても優しい方なんです。符術のことも色々と教えてくださって、本当に感謝してもしきれません」
「そうかぁ、上手くやっているみたいで安心したよ。でも、何か悩み事や困ったことがあればいつでも僕に相談してね。僕は雛子ちゃんの味方だから」
三津島はよく、僕は味方だからと言ってくれる。
後ろ盾が何もなかった頃の雛子にとっては、何よりも励みになる言葉だった。
「三津島さんにそう言っていただけてありがたいです。先日頂いたお守りのおかげでしょうか、また今日も元気に頑張れちゃいますね」
「ああ、がんばってね。でも、無理はしちゃだめだよ。暇になったらまた僕のところにいつでも遊びにおいで」
「はい!」
三津島の所へ遊びに行くと、彼はいつも美味しい茶菓子を出してくれるのだ。
彼は甘党らしく、有名店から知る人ぞ知る名店の菓子まで揃えている。
菓子につられたわけではないが、雛子は三津島が出してくれる茶菓子を毎回楽しみにしていた。
前回は茶菓子だけでなく、古都のお土産と言ってお守りまで貰った。
嬉しくて常日頃持ち歩いているが、護られているような感覚がして、ますます三津島のありがたさを実感するのだった。
修一郎は、休んでもいいと言ってくれたが、寮にいた所ですることもないので、持て余すぐらいならと自ら出勤することにしたのだ。
修一郎が不在の時は、雛子が持っている鍵で出入りや戸締りの管理をすることになっている。
さて修一郎の居ない間に書斎を徹底的に片付けてしまおうか、なんて思いながら歩いていると、思いがけない人物に出会った。
「やあ雛子ちゃん。書庫での仕事はどうだい?綾代にいじめられたりしてないよね?」
「三津島さん!」
穏やかに微笑む彼の名は三津島貴一。
雛子が機関に来たばかりの頃にお世話になった方で、第六部隊編入の推薦もしてくれた。
残念ながらそれは書庫室へと行き先が変わってしまったが、何かと雛子のことを気にかけてくれる優しい人だ。
雛子に対して厳しい目を向ける上官が多い中、三津島は雛子を優しく見守り支えてくれる、まさに頼れる憧れの上司。
「全然そんなことありませんよ!修一郎さんはとっても優しい方なんです。符術のことも色々と教えてくださって、本当に感謝してもしきれません」
「そうかぁ、上手くやっているみたいで安心したよ。でも、何か悩み事や困ったことがあればいつでも僕に相談してね。僕は雛子ちゃんの味方だから」
三津島はよく、僕は味方だからと言ってくれる。
後ろ盾が何もなかった頃の雛子にとっては、何よりも励みになる言葉だった。
「三津島さんにそう言っていただけてありがたいです。先日頂いたお守りのおかげでしょうか、また今日も元気に頑張れちゃいますね」
「ああ、がんばってね。でも、無理はしちゃだめだよ。暇になったらまた僕のところにいつでも遊びにおいで」
「はい!」
三津島の所へ遊びに行くと、彼はいつも美味しい茶菓子を出してくれるのだ。
彼は甘党らしく、有名店から知る人ぞ知る名店の菓子まで揃えている。
菓子につられたわけではないが、雛子は三津島が出してくれる茶菓子を毎回楽しみにしていた。
前回は茶菓子だけでなく、古都のお土産と言ってお守りまで貰った。
嬉しくて常日頃持ち歩いているが、護られているような感覚がして、ますます三津島のありがたさを実感するのだった。