「園田君、大丈夫?」

その声で、僕は我に返った。
不思議そうに上目づかいで見つめる彼女と目が合い、どきりと心臓が跳ねる。

__僕にも、できるのかな。

「園田君?」
「え? あ、うん。ごめん。次、何だっけ?」

「園田君、こっちこっち」

僕の質問に、坂井さんではなく岡田さんが答える。
僕は力をこめて、カートを押し出した。